御霊の声に心を向ける

ヤングアダルト対象のCESディボーショナル・2014年3月2日・ブリガム・ヤング大学アイダホ校


 

このディボーショナルに参加でき感謝します。主が皆さんを祝福し,皆さんが主の声を聞きとる力を増すために,助けになるメッセージを耳にすることができるように祈っています。たった今聞いた音楽からも,大切なメッセージを受け取っているかもしれませんね。

41年ほど前,テンプルスクウェアで開かれたヤングアダルトのディボーショナルにしぶしぶ参加しました。大雪が降ったばかりで,行くには信仰が試されました。でも参加するように言われていたので,義務感から行きました。わたしは長年,アイリング管長の次の教えが真実であることを学んできました。「人が一かけらのパンを主にささげれば,主はいつもその返礼として,一塊のパンをお与えになります。」1 わたしの「一かけら」は,すばらしい夫という「一塊」になって戻ってきました! そのディボーショナルで,彼に会ったのです。男女混声の聖歌隊の一員だった彼は,集会が終わると勇敢にもわたしに自己紹介をしに来てくれました。その夜,義務感に促されたことと,しぶしぶ義務を果たしたわたしを御父が受け入れてくださったことに感謝しています。

今夜,子供たちと一番上の孫娘がここに一緒に来ています。マケーラはビオラを演奏します。3歳のときにバイオリンを習い始めました。もう16歳になり,とても上手に演奏できるようになりました。わたしは彼女の祖母ですから,嘘は言いません! 彼女が一歩ずつ上達して,音楽を通して,彼女自身や,大勢の人たちを祝福している様子を見て,心が高められたことが何度もあります。楽器をチューニングすること,毎日練習することの大切さ,演奏することや人の音に自分の音を溶け込ませることの喜びを学びました。

数年前,夫とともに伝道していたときに,韓国語の文字を読んで発音する方法を学びました。基本的なあいさつ,会話表現,また,福音の言葉を学びました。そして,韓国語とほかの言葉との区別ができるようになりました。大好きな賛美歌と初等協会の歌を何曲か韓国語で暗記しました。でも,あの美しい言葉で,話したり,理解したりする力は,とても限られていました。

なぜ,この一見無関係に思える話をしたのでしょうか。その理由は,今夜,御霊の言葉,聖霊の話し方,そして,御霊の声を聞く能力を増す方法を学ぶについて話したいからです。楽器や言葉を学ぶには時間がかかります。御霊の言葉を学ぶことについても同じです。最近バプテスマを受けた人と長年教会員である人の両方にとって,このことについて学ぶことはとても重要です。

モルモン書の中で救い主はこう教えておられます。レーマン人は「火と聖霊によるバプテスマを受けた。しかし,彼らはそれを知らなかった。」2御霊の促しを聞いて理解する力を増し,信仰を働かせて促しに従って行動する力を増すことができるように心から願っています。それには,まず,主の声を認識できるようになければなりません。

まず現状を分析しましょう。ここに集まっている人は多く,また,世界中のヤングアダルトも参加しているので,新しいことを提案したいと思います。ツイッターを使って,次の質問についての皆さんの経験を分かち合ってくれますか。ハッシュタグは「#cesdevo」です。それで,レスポンスをツイートしてください。

では質問を言います。「御霊の声を聞いたときには,どのようにそれが分かりますか。」

考えながら,次のように自問してもよいでしょう。

• わたしは愛,喜び,平安,忍耐,柔和,穏やかさ,信仰,希望,慰めを感じたことがあるだろうか。

• 考えや気持ちが浮かんだとき,それは自分ではなく,主からもたらされたものだと確信したことがあっただろうか。

• 何を言うか前もって考えずに,真理を語ったことがあるだろうか。

• スキルや能力が高められた経験はあるだろうか。

• 偽りを避けるための導きや守りを感じたことはあるだろうか。

• 自分の罪を認め,それを改めたいと思ったことはあるだろうか。

• 御霊が父なる神とイエス・キリストをたたえ,証するのを感じたことはあるだろうか。3

どれか一つに「はい」と答えた人は,これまでに主の御霊を感じたことがあります。でも,もっと大切な質問は,「今でもそのように感じられるか」4という質問です。

預言者モルモンは,キリストの光に従うことにより聖霊を受ける方法を知ることができると教えています。

「見よ,善悪をわきまえることができるように,すべての人にキリストの御霊が与えられているからである。さて,その判断の方法をあなたがたに教えよう。善を行うように誘い,またキリストを信じるように勧めるものはすべて,キリストの力と賜物によって送り出されているのである。したがってあなたがたは,それが神から出ていることを完全に理解してわきまえることができる。

しかし,悪を行うように,キリストを信じないように,キリストを否定するように,神に仕えないようにと人に説き勧めるものは何であろうと,それは悪魔から出ていることをあなたがたは完全に理解してわきまえることができる。悪魔はこのように働くからである。悪魔はだれにも善を行うように説き勧めない。また悪魔の使いも,悪魔に従う者も,そのように説き勧めない。」5

ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこう教えました。「それはあらゆることが語られ,行われた後に実施される,最終的なテストです。その促しは善を行い,立ち上がり,背筋を伸ばし,正しいことを行い,親切であり,寛容であるよう人に勧めているでしょうか。そうであれば,それは神の御霊から与えられたものです。」6

御霊のささやきを識別するのはなぜ難しいのでしょうか。たぶん,一つの理由は,御霊が思いと心の両方に語りかけるからでしょう。御霊の言葉を学ぶときに,自分の思いや気持ちと,御霊の促しを混同することがあります。もう一つの理由は,御霊の識別は,御霊の賜物の一つだからです。言語の習得が容易にできる人とできない人がいるように,御霊のささやきを理解する能力にも個人差があります。たいていは,楽器や言語を習得するためには大変な努力が必要です。練習や失敗も避けて通れません。御霊の言葉を学ぶことについても同じことが言えます。

個人の啓示は,預言者,聖見者,啓示者でさえも,教えに教え,訓戒に訓戒という段階を経て学ばなければならないことを知れば,助けになりますか。これからお見せするのは,ジェフリー・R・ホランド長老の例です。

「AからCへ行くためにBを通らなければならない時があります。

ユタの南部で育ち,ユタの南部とアリゾナの北部の美しい自然を見て育ったわたしは,息子にもそれらを見せてやりたいと思い,わたしが少年時代に大好きだった場所を見せてあげようと思いました。それで,妻が作ってくれた弁当を持って,息子とわたしは,おじいさんのピックアップトラックで,アリゾナ北部の高原へ行きました。

日が傾き始めたことに気付いたので,引き返すことに決めました。しばらくすると,分かれ道に差しかかりました。しかし,どちらへ行けばよいのか全く分かりませんでした。息子にどちらへ行くべきか祈るように言い,息子もわたしも右に行くべきだと強く感じ,右に進みました。しかし,その道は行き止まりでした。400メートルか500メートルほど進みました。それは行き止まりで,明らかに間違った道でした。

Uターンして,引き返し,もう一方の道へ進みました。今度の道は確かに正しい道でした。

しばらく進むと,マットがこう言いました。『お父さん,どうして祈ったときには右の道が正しいと感じたのに,間違っていたの。』わたしはこう答えました。『主はわたしたちに,できるだけ早く正しい道を行かせて,しかもそれが正しい道であることについて確信させたかったんだと思うよ。正しい道を進んでいるかどうか,心配しなくてもいいようにしてくださったんだ。そのために,いちばんいい方法は,400メートルか500メートル間違った道を行かせて,そっちが間違っていることをはっきりと教えることだったんだ。そうすれば,もう一つの道が正しい道だってことがはっきりと分かるからね。』

神がわたしたちを愛しておられることをはっきりと知っています。神はわたしたちの優しい父親で,祈り,信頼し,信じ,あきらめないように,間違った方向に進んでいるように見えても,パニックになって逃げないように望んでおられます。わたしたちは留まり,努力し続け,信じ続け,信頼し続け,同じ道を歩み続けます。すると,神のみ腕に抱かれ,次のような神のみ声が聞こえてくるのです。『大丈夫だよと言ったでしょう。』」7

今夜のお話の準備をしたときにホランド長老のような経験をしました。あるテーマについて資料を調べ,考えを書き始めました。でも,そうしているうちに,何か別のテーマについて話すべきだということがはっきりしてきたのです。そのとき突然,2年前のある経験を思い出しました。わたしは中央扶助協会会長に召されたばかりのころに,眠れない夜を過ごしていました。ある日,多くの思いが頭の中に押し寄せてきて,その思いが心に重くのしかかって来ました。天の御父は時々別の道を進ませてくださいます。でも,御父は聖霊の賜物を通して,わたしが穏やかな気持ちを保ちながら,そして,長い間忘れていた事柄を思い出させてくださり,この道に戻してくださいました。

御霊の声に波長を合わせるにはどうしたらよいでしょうか。まず,御父がわたしたちと交わりたいと望んでおられることを理解しましょう。末日の預言者は皆,個人の啓示という教義について教えてきました。主と交わり主の言葉を得るために主が与えてくださったいろいろな祝福について考えてみましょう。聖典,祝福師の祝福,祈り,儀式,霊感に満ちた指導者,親,そして聖霊の賜物があります。

神に近づき,神の声を聞くという旅をどこからスタートすればいいでしょうか。基本から始めるべきでしょう。小さな,簡単なことを行うことによって,神を第一とし,神から啓示を受けたいと願っていることを示しましょう。西アフリカに行ったときに,個人の啓示の原則にも当てはまるすばらしい言葉を聞きました。「ゆっくりゆっくり,少しずつ少しずつ。」ではわたしたちは何を「ゆっくりゆっくり,少しずつ少しずつ」できるでしょうか。

1.心から謙遜に祈る。

長年,母親として心に感動を覚えてきたことの一つは,子供や孫たちが幼いころ,自分の素朴な問題について主に助けを求めるために信仰を働かせて,心から謙遜に祈るのを耳にしたときです。わが家の大切な思い出を紹介しましょう。

わが家の長男である男の子には,5人の妹がいますが,弟はいません。3人目の女の子が生まれる前に,夫は息子に,今度も妹だったら犬をプレゼントすると約束しました。女の子が生まれたとき,夫はその約束を守りました。その犬は息子の親友になりました。彼はその犬に愛情を注ぎました。ある日,その犬がいなくなりました。必死に探しましたが見つかりません。動物管理センターに電話をすると,希望をくじくような返事が返って来ました。それだけの時間があれば,犬は近くの高速道路まで行くことができるはずだから,車にひかれた可能性も十分ある,というのです。

その可能性を伝えた後で,息子を必死に慰めましたが,彼は絶望してしまいました。わたしは息子に,慰めを求めて祈るように勧めました。幼い息子はわたしの目を見て言いました。「僕はずっとずっと祈り続けているよ,お母さん。」

数日後,朝早くにドアをノックする音が聞こえました。子供の一人がドアの所に行き,それから走ってわたしのもとに来ました。見ると,「動物管理センター」と書かれた車が家の前に止まっています。わたしは不安になりました。ドアの向こうの男性がわたしを見て言いました。「バートンさん。息子さんが所有しているものを車に載せています。」

心が沈みました。犬がすでに息を引き取っているか,もしくは大けがをしていたらどうしよう,と思いました。でもうれしいことに,わたしたちの犬は無事で,元気そのもので,車から今にも跳び出して息子の腕の中に飛び込んできそうでした。

どこで見つけたのか尋ねると,係員はこう言いました。「今朝家を出ようとしていたら,不思議なことが起こりました。わたしの家のちょうど前に,お宅から電話でお聞きしていた特徴にぴったりの犬がいたのです。名前を呼ぶと,駆け寄ってきました。それで,息子さんが学校へ行く前にお宅に犬を届けて,息子さんの不安を解消したいと思ったのです。」

主は子供の心からの誠実な祈りにこたえられます。御父は子供たちが大人になっても神に頼ることができるように,幼子たちに,神様はいらっしゃるということを知らせたいと願っておられます。子供はへりくだっているので,御父が教義と聖約の中で与えられた約束を受ける資格を備えています。「あなたは謙遜でありなさい。そうすれば,主なるあなたの神は手を引いてあなたを導き,あなたの祈りに答えを与えるであろう。」8

スペンサー・W・キンボール大管長が皆さんのような人々に問われた質問を紹介しますので,自分の祈りが謙遜で誠実なものであるかどうか吟味してください。「導きが欲しいですか。霊感を求めて主に祈りましたか。正しいことを行いたいですか,それとも,正しいことであろうとなかろうと,自分のしたいことを行いたいですか。最終的に自分にとって最善のことを行いたいですか,それとも,その瞬間に気に入ることを行いたいですか。祈りましたか。どのくらい祈りましたか。どのように祈りましたか。世の救い主がゲツセマネで祈られたように祈りましたか,それとも,それがふさわしいことであるかどうかにかかわらず,自分が望んでいるものを……求めましたか。

祈りの中で『御心が行われますように』と言っていますか。『天のお父様,霊感と印象によって正しいことを教えていただけたならば,わたしはその正しいことを行います』と言いましたか。それとも,『わたしが望んでいるものをお与えください。そうでなければ,わたしはいずれにしてもそれを選びます』と祈りましたか。『天のお父様,わたしはあなたを愛し,信じており,あなたが全知であられることを知っています。これは正直な思いです。正しいことを行いたいと心から望んでいます。あなたが初めから終わりを見ることがおできになることを知っています。あなたは未来を見ることがおできになります。もし現在の状況であれば,わたしが平安と混乱,幸福と悲しみ,成功と失敗のどちらを得ることになるかを御存じです。愛する天のお父様,どうぞ教えてください。わたしは教えていただいたことを行うと約束します。』そのように祈ってきましたか。それは賢明なことだと思いませんか。そのような祈りをささげるだけの勇気がありますか」9

誠実に祈る一つの方法は,心からの誠実な質問を考えて,それをへりくだって主にお尋ねすることです。ジョセフ・スミスの質問について考えてください。「何​を​しなければ​ならない​の​だろう​か。これら​すべて​の​教派​の​うち​の​どれ​が​​正しい​の​だろう​か。それとも,ことごとく​間違って​いる​の​だろう​か。もし​彼ら​の​うち​の​どれ​か​が​正しい​と​すれ​ば,それ​は​どれ​で,どう​すれ​ば​それ​が​分かる​の​だろう​か。」10彼は真理の源である聖典を調べました。それにより,​「深く​考え​させられ」「『​神​に​願い​求め』よう​と​決意」11しました。答えが与えられると信じながら。

誠実に祈るとは,答えを受けたら行動するという意味です。聖なる森で祈ったときのことについてジョセフはこう述べています。「わたし​が​主​に​​お​伺い​しよう​と​した​目的​は,自分​が​加わる​べき​教派​を​知る​ため​に,すべて​の​教派​の​うち​の​どれ​が​正しい​か​を​知る​こと​で​あった。」12主から答えを受ければ何でも行うと決意していたことは明らかです。でも,この素朴な質問をする前に,もっと多くのものを受けました。彼は御父と御子イエス・キリストを見る特権を受けたのです! 少年預言者ジョセフ・スミスの素朴な心からの望みに対して,あのように輝かしい答えが与えられたことを心から嬉しく思います!

2.霊的な促しにすぐに従う。

わたしたちの愛する預言者トーマス・S・モンソン大管長の人生の中の重大な出来事から,御霊の促しにすぐに従うことの大切さを学ぶことができます。

〔ナレーター〕モンソンビショップが責任を通して学んだことの中に,御霊に従い,主を信頼することの大切さがありました。

ある夜のステーク神権指導者会で彼は,すぐに指導者会を出て,市内の高台にある退役軍人病院へ車を走らせるべきだという促しを受けました。その日,家を出る前に,年配の会員が病気で入院したことを伝える電話を受けていたのです。病院に来て祝福してほしいと電話の相手は言いました。この若く忙しいビショップは,これから集会に行くところなので,それが済んだら必ず行きますと伝えました。『すぐそこを出て病院に行きなさい』という促しはますます強くなっていきました。

説教壇を見ると,ステーク会長が話しているところでした。彼の話の最中に席を立って,大勢の兄弟たちの中を抜けていくことなどできないと思いました。ステーク会長の話が終わると,閉会の祈りを待たずドアを目指して走り出しました。病院の廊下を走っていくと,目指す部屋の外のあわただしい様子が目に入ってきました。

看護師が来て言いました。『モンソンビショップですか。』

『はい』と彼は答えました。

『お気の毒です。患者さんは亡くなる間際まであなたの名前を呼んでおられました。』

涙をこらえ,彼は外に出ました。その時,主の導きには必ず従うことを決意しました。御霊の導きを感じたならすぐに従い,どこへでも行こうと決めたのです。」

ジェフリー・R・ホランド長老〕モンソン大管長が繰り返し霊的な導きを受け,それに完全に従う人であることを理解できない人は,トーマス・S・モンソン大管長を真に理解することはできません。」13

3.聖文を毎日研究する。

ロバード・D・ヘイルズ長老はこう教えました。「神に話しかけたいときには,祈り,神から話しかけてもらいたいときには,聖文を読むことができます。なぜなら神の御言葉は神の預言者を通して語られるからです。」14

20歳のときに,あることで悩んでいました。祈っても答えが来ないようでした。遅い時間に教会の集会から戻って来た父は,わたしの部屋のライトが点いているのを見て,部屋に入ってベッドの端に座り,わたしの苦しげな表情を見て,助けになれるかどうか聞いてくれました。悩みを打ち明けると,父は,導きを得るために聖典を読むように言い,あるページを紹介して,そこを読んで祈り深く考えるように勧めてくれました。父の勧めに従い,聖典を調べました。その努力を続けた後で,わたしの祈りに対して間違いようのない答えを得ました。考え抜いて,自分の結論を主にお伝えした後で,その結論についての確認を求めました。すると,静かで穏やかな確信が心の奥底に得られたのです。

わたしたちは,ヒラマンの息子のリーハイとニーファイが「日々​多く​の​​啓示​を​受けて​いた」15ことを知っています。キリストの言葉を毎日味わい,深く考えるならば,そして,思いと気持ちを注意深く記録しているならば,わたしたちも聖霊の賜物を通して毎日啓示を受けることができるようになります。

4.断食の律法に従う。

御霊の声を聞く能力を高めるためには,断食日曜日ごとに24時間の断食をして,助けの必要な人のために惜しみなく断食献金を納めることが必要です。ハロルド・B・リー大管長はこう教えました。「主はイザヤに,そのようにして断食し,飢えた人々に分け与える人々は,主を呼ぶときに,答えを授けられ,叫ぶときに『わたしはここにおる』〔イザヤ58:6-9参照〕との答えを主から授けられるとお告げになりました。それが主と個人的な関係を築く方法です。今年,これを試してみてください。断食の律法に完全に従ってください。」16

アルマ書の中で,モーサヤの息子たちは「しばしば​祈り,また​​断食​も​した​ので,預言​の​霊​と​啓示​の​霊​を​受けて​いた。そして,​教える​とき​に​は,神​の​力​と​権能​を​もって​教えた。」17わたしたちの断食が心からのものであるかどうかを評価するために,この聖句の意味を深く考えるとよいでしょう。

5.神殿にふさわしくなり,神殿で礼拝する。

ジョージ・アルバート・スミス大管長によれば,「わたしたちは,それぞれが神に従って生活する度合いに応じて主の霊感を受ける資格を持っているのです。」18霊感を受けるために完璧である必要はありませんが,ふさわしく生きるために最高の努力をする必要があります。

モルモン書のリムハイ王の悪い手本に習わないようにしましょう。「主​は​彼ら​の​罪悪​の​ため​に,彼ら​の​嘆願​を​聞き届ける​の​を​​遅く​された。」19

天の窓を開くために支払うべき代価は,ただふさわしさだけなのです。聖約を守り,ふさわしい状態で聖餐を受けるならば,いつも御霊を受けられるという約束が与えられています。20でも,その祝福が来るのは,いつも救い主を覚えるという約束をしてその聖約を守った後です! さらに,神殿に入るふさわしさに的を絞って,状況が許す範囲でできるだけ頻繁に神殿に参入することにより,「〔主〕にあって成長し,聖霊の全きを受け」21ることができるのです。

6.「神聖なものを軽んじない。」22

主の啓示は,神聖なものとして託されます。リチャード・G・スコット長老はこう教えています。「霊感を入念に記録することで,神との交信を神聖に扱っていることを神に示すことができます。……御霊の導きの記録は,なくしたり人に見られたりしないように保護するべきです。」23

ハロルド・B・リー大管長もこのことについて次のように語っています。「夜中に目が覚めて眠れなくなることがよくあります。そんなときにはベッドから起きて,思い悩んでいる事柄を紙に書きつけるのです。それでようやく眠ることができます。しかし,祈りに対する答えに従った行動をするのは,非常に大きな勇気を必要とします。」24

7.信仰により前進する備えをする。

夫とわたしが婚約中のころ,将来について何度もじっくり話し合いました。学校はどうするべきか。子供はいつもうけるべきか。家族を養い,教会の奉仕を行うためには,どのような職業人生を歩めばよいだろうか。教育を受けながら,仕事も子育ても全部同時にすることができるという生ける預言者の勧告を信頼していたので,わたしたちは前進しようと決意しました。

簡単なことではありませんでした。わたしが母親となり養育者と成ることができるようにするために,夫は学校に行きながら3つのアルバイトを掛け持ちしました。そのような進路を選択するのは,当時でさえ,この世の理論とはまったく逆のことでした。振り返ると,そのような信仰の道を歩んだことが永遠の祝福となっていることがよく分かります。それは,主の選ばれた預言者を通して語られた御霊の声に耳を傾けていなければ得られなかった祝福です。

ロバート・D・ヘイルズ長老の次の経験を考えてみてください。彼はエズラ・タフト・ベンソン大管長の後輩同僚として,新しいステーク会長を召す割り当てを受けました。ヘイルズ長老はこのように述べています。「祈り,面接し,検討し,もう一度祈った後で,新しいステーク会長にはだれがいいか分かりましたか,とベンソン長老に尋ねられました。まだその啓示を受けていません,とわたしは言いました。ベンソン長老は(しばらくわたしの方を見た後,)自分もまだ受けていない,と話してくれました。しかし,わたしたちは御霊に動かされて,ステーク大会の土曜の夜の集会で話す割り当てを,3人の立派な神権者に与えました。(そして)3人目の話者が話し始めた途端,『この人(こそ新しいステーク会長)である』と御霊がわたしにささやきました。ベンソン会長の方を見ると,涙が頬を伝っています。わたしたち双方に啓示が与えられたわけです。信仰をもって前進し,(天の御父の)御心を求め続けたからこそ,啓示を受けることができたのです。25

8.何がいつ明らかにされるかについての詳細は,主にお任せする。

著者コーリー・テン・ブームはこう述べています。「神からいただくすべての経験,神に引き合わせていただくすべての人は,神だけが知ることのできる未来に対する完璧な準備である。」26

わが家の6人の子供は永遠の伴侶を見つけるときに特別な経験をしました。皆さんも同じような経験をしたかもしれませんね。過去のことは明確に見えますから,彼らは永遠の伴侶に巡り会うために主がその御手によってどのように導いてくださったかを,今ではよく理解することができます。何年も忍耐することや,信仰をもって前進することが求められました。祈っても,天が閉じられているように思えることもありました。主の時がわたしたちの望みと一致しないときは,祈りが答えられる前にわたしたちを備える必要があると主が判断しておられるかもしれないのです。

ダリン・H・オークス長老はこう教えています。

「主は御自身の時に,御自身の方法に従って,御霊を通して語られることを知る必要があります。多くの人はこの原則を理解していません。彼らは自分に準備ができていて,自分の都合のよいときに主に呼びかけることができ,それに対して主は直ちに,しかも彼らが思い描いている方法でこたえてくださると信じ込んでいます。啓示はそのような方法で与えられるわけではありません。

……霊的な事柄に関して,わたしたちから強要することはできないのです。」27

約15年前,わたしの母は視力を失いました。母はこの試練に何か月も苦しみました。理解を求めて熱烈に祈ったときに一つの詩に慰めを見いだしました。その詩は最近モンソン大管長によって引用されたものでした。

「どんな方法であれ,

祈りは答えられる,必ず。

いつも祈り聞いてくださると,

神が約束されたから,

だから,答えられる,必ず。

だから,わたしは祈り,静かに待つ。

祝福は,わたしが望んだとおりに

すぐに来るとは限らない,でも,

わたしが祈るのは,神様だけ,

わたしには計り知れない,深い御心をお持ちだから,

神様は,約束してくださった,答えは与えられると,

大きな,大きな,祝福とともに。」28

母も,わたしたちの多くも,神の御心と時に信頼を置こうとしていますから,リチャード・G・スコット長老の次の教えを覚えておきましょう。「入念に準備し,熱心に祈り,答えを受けるのに妥当なだけの間待ったのに,それでも答えを感じられない場合,皆さんはどうしますか。そのような場合,それは御父の信頼の証であるため,感謝した方がよいかもしれません。ふさわしい生活を送っており,その選択が救い主の教えと一致していて,そして行動を起こさなければならないのであれば,信頼を胸に前進してください。御霊の促しに敏感であれば,二つのうちのいずれかが必ず適切なときに起こります。つまり思いが鈍って不適切な選択であったことが示唆されるか,平安を感じたり胸の内が燃えたりするのを感じ,選択が正しかったことが確認されます。皆さんが義にかなった生活を送っていて,神を信頼して行動しているならば,間違った決定をしている場合,神は警告的な気持ちを与えないまま,皆さんが進みすぎてしまうのを黙って見ているようなことはされません。」29

御霊の警告の声は,度々主の僕たちの声を通して与えられます。次のポイントはそのことについてです。

9.預言者の警告に耳を傾ける。

今日の預言者から与えられている警告に注意を払いましょう。まず,ボイド・K・パッカー会長の言葉です。

「一言警告します。音楽には霊的に非常に害となるものもあります。……テンポ,音,そして演奏者の生活態度が御霊を退けるのです。これは深刻な危険性をはらんでいます。霊的な感覚をまひさせてしまうからです。

もう一つの警告です。

「偽りの啓示や悪魔による促し,誘惑は実際に存在します。……

不安を感じさせるような勧め,正義の原則に反し,間違っているとに感じるような勧めを受けたときには,決して従わないでください。」

もう一つあります。「批判的で否定的な感情を持つようになると,御霊は退いてしまいます。」30

わたしたちの愛するトーマス・S・モンソン大管長は,警告の声を上げています。「どのようなものでも,永遠の祝福を奪うようなものには,警戒してください。」31

御霊の声に心を向けるべき理由は何でしょう。そこからどのような祝福が来るでしょう。

最近フィリピンに行き,巨大台風ハイエンの被害を見てきました。フィリピンの愛する兄弟姉妹たちは,必要な瞬間に御霊の導きを受けて,何をしてどこへ行けばよいかを知ることができたときの経験を証していました。道がよく分からないときに,信仰を持って前進したという証を聞きました。伝道中の若い長老や姉妹たちからも,同じような証を聞きました。周りのすべてが破壊されていく中で,自分の身の安全を確保するために御霊の促しに従いました。ふさわしく生きようと努力する人たちを警告し,慰め,導く「聖霊​の​言い尽せない​​賜物」32にどれだけ感謝していることでしょう。

天の御父は,バプテスマを受けた御自分の息子娘のために授けることのできるすべての賜物の中で,聖霊の賜物を授けることを選ばれました。

「聖霊は天の御父,イエス・キリストと完全に一致して働〔かれます〕。……

聖霊は『御父​と​御子​に​ついて​​証​を​される。』ます(2ニーファイ31:18)。32また,『すべて​の​こと​の​​真理』(モロナイ10:5)を明らかにし,お教えになります。聖霊の力によらずに天の御父とイエス・キリストについての確かな証を得ることはできません。聖霊から人の霊に伝えられる情報は,肉体的な感覚を通して得られるいかなる情報よりもはるかに深い確信をもたらします。」33

兄弟姉妹の皆さん,お気づきのように,あの大きくて広い建物を埋め尽くし,指さしてあざける人々がわたしたちの周囲に大勢います。この世の声は,大きく,容赦なく,巧妙で,執拗です。御霊の声に心を向けるすべを身に付けて,啓示を求め,啓示を受け,啓示によって行動する力を磨いていなければ,わたしたちの土台は危ういものとなります。汚れ,愚かさ,下品,乱暴,わがまま,罪から遠ざかるために,御霊の声に導かれる必要があります。「徳​高い​こと,好ましい​こと,あるいは​誉れ​ある​こと​や​称賛​に​値する​こと」34 に導かれるためのみならず,世の誘惑をはねのけるほどに,聖霊によって,これらの徳を切望するようになる必要があります。

御霊の声を聞こうと努力するときに受けることのできる最高の祝福は,天の御父によって見られているように自分自身を見る力です。「ゆっくりゆっくり,少しずつ少しずつ」最高の自分に近づくのです。

末日の使徒の次のすばらしい言葉について考えてください。「聖霊の賜物は,……あらゆる知的な能力を活発にし,生まれながらのあらゆる情感や愛情を豊かにし,伸ばし,拡大し,清め,知恵の賜物によって正しく使えるようにそれらを順応させる。また,同情心や喜び,好み,親近感,情愛などを刺激し,育み,高め,十分に発達させる。さらに,徳や親切,善行,思いやり,寛大さなどを換起する。人の美しさや外観,容貌を磨く。健康,活力,生気,社交性を育成する。心身両面のあらゆる能力を活気づける。体力や精力を強め,活力を与える。要するに聖霊の賜物は,昔も今も,骨に髄を,心に喜びを,目に光を,耳に音楽を,すべての人に命を与えるのである。」35

聖霊は肉体にも,霊にも,感情にも,精神にも,知性にも,人が作った方法にはまねのできない方法で人の益となることをなさいます。

そのような祝福にふさわしく生活することは,どれほど大きな犠牲が求められようとも努力する価値があると思いませんか。これは「一かけら」をささげる人が受け取る「一塊」です。今夜から,聖霊の声に心向け始めるように,皆さん一人一人にお勧めします。

この末日に,主がトーマス・S・モンソン大管長を生ける預言者としてお立てになっていることは,偶然ではありません。モンソン大管長は,御霊の促しを聞き,それに応えることをよく学んでおられます。大管長の模範に従いましょう。

モンソン大管長が,今日,主の代弁者であることを証します。天の御父はわたしたちがみもとに戻ることを望んでおられ,そのための方法として,御自分の独り子と聖霊の賜物を与えてくださっていることを証します。どのような犠牲を払ってでも,その言い尽せない賜物を頂き,大切に保つべきであることを証します。イエス・キリストの御名により,アーメン。

© 2014 Intellectual Reserve, Inc. All rights reserved. 英語版承認: 1/14.翻訳承認: 1/14.原題―Tuning Our Hearts to the Voice of the Spirit. Japanese. PD10050686 300

  1. メルビン・J・バラードの言葉,ヘンリー・B・アイリング「善を行う機会」『リアホナ』2011年5月号,25

  2. 3ニーファイ9:20

  3. 『わたしの福音を宣べ伝えなさい―伝道活動のガイド』,89-102参照

  4. アルマ5:26

  5. モロナイ7:16-17

  6. Teachings of Gordon B. Hinckley(1997年),261

  7. ジェフリー・R・ホランド,“Wrong Roads,” Mormon Messages video; lds.org/media-library/video.

  8. 教義と聖約112:10,強調付加

  9. 『歴代大管長の教え―スペンサー・W・キンボール』,246-247

  10. ジョセフ・スミス―歴史1:10

  11. ジョセフ・スミス―歴史1:8,13

  12. ジョセフ・スミス―歴史1:18

  13. DVD『主の用向きを受けて―トーマス・S・モンソン大管長の半生』より

  14. ロバード・D・ヘイルズ「聖文―救いを得させる神の力」『リアホナ』2006年11月号,24

  15. ヒラマン11:23

  16. 『歴代大管長の教え―ハロルド・B・リー』,57

  17. アルマ17:3,強調付加

  18. 『歴代大管長の教え―ジョージ・アルバート・スミス』,116

  19. モーサヤ21:15

  20. モロナイ4:3参照

  21. 教義と聖約109:15,強調付加

  22. 教義と聖約6:12

  23. リチャード・G・スコット長老「個人の生活で啓示と霊感を受ける方法」『リアホナ』2012年5月号,46

  24. 『歴代大管長の教え―ハロルド・B・リー』,57

  25. ロバート・D・ヘイルズ「個人の啓示―預言者たちの教えと模範」『リアホナ』2007年11月号,87

  26. コーリー・テン・ブーム,エリザベス・シェリル,ジョン・シェリル,The Hiding Place,35周年記念版(2006年),12

  27. ダリン・H・オークス「主御自身の時に,主御自身の方法に従って」『リアホナ』2013年8月号,24,26

  28. エリザ・M・ヒコック,“Prayer,” ジェームズ・ギルクライスト・ローソン編,The The Best Loved Religious Poems, Gleaned from Many Sources (1933年),160

  29. リチャード・G・スコット「祈りという天与の賜物を用いる」『リアホナ』2007年5月号,10

  30. ボイド・K・パッカー「個人の啓示―賜,試し,約束」『聖徒の道』1995年1月号,66

  31. トーマス・S・モンソン「勇気を持てるように」『リアホナ』2009年5月号,125

  32. 教義と聖約121:26

  33. LDS.org,『福音のテーマ』「聖霊」の項

  34. 信仰箇条1:13

  35. パーリー・P・プラット,Key to the Science of Theology,第5版(2000年),101-102