「成長するわたし」は若い女性が神の言葉を実際に試すのに役立つ

提供者: キャロル・F・マッコンキー姉妹,中央若い女性会長会

  • 2015年3月13日

小冊子『成長するわたし』を手にするフィジーの若い女性たち。この冊子は彼女たちがイエス・キリストの福音の原則を日々の生活に応用する助けになる。

「『成長するわたし』の達成条件は単にチェック項目の長いリストではありません。 これらは……若い女性一人一人が,神殿の儀式を受け,伝道し,永遠の結婚関係を結び,昇栄を得るにふさわしくなるために,自分で定めた目標です。」 ―ロバート・D・ヘイルズ長老,十二使徒定員会 

数週間前,わたしは孫が学校の理科のプロジェクトのために,ある実験をするのを見守っていました。 彼は自分なりに立てた仮説を証明しようと,一生懸命に取り組んでいました。 自分の理論を実際に試してみることで,孫はそれまで教えられてきたことが真実であることを知りました。

「成長するわたし」はある意味,理科のプロジェクトを行うのに似ていますが,若い女性の実験の対象となるのは神の言葉です。 彼女たちはイエス・キリストの福音の原則に基づいた徳質の体験とプロジェクトの目標を設定し,計画を立て,実践することを通して信仰を働かせます。 彼女たちは「御言葉の良さを試してみる」ことができるように,その心に神の言葉の種を植えているのです (アルマ34:4)。

指導者や両親は,「成長するわたし」を通して神の言葉を忠実に試す若い女性の心と思いと生活の中に,すばらしい奇跡が起こるのを目にしてきました。 ある宣教師は,「成長するわたし」によって一人の若い女性の生活にもたらされた祝福への感謝を分かち合ってくれました。 アニー(仮名)は宣教師に会ったとき,彼らが喜びや幸福を得ている姿に感銘を受け, 自分もそのような喜びや幸福を感じたいと思いました。

「成長するわたし」は若い女性に,福音を実際に体験し,義にかなった生活をすることによる喜びや祝福について知る機会を提供します。

長い間アニーは学校や,特に家庭で,周りの人々とうまくやっていくのに苦労していました。 彼女は福音によって良い気持ちを感じるようになり,やがて福音を心から愛するようになりました。 レッスンを受けた後,アニーはバプテスマを受けたいと思いましたが,両親はすぐに許可を与えようとはせず, 彼女に,教会に出席して宣教師の話に耳を傾けるよう求めました。そうすることで彼女の生活態度が変わるのではないかと期待したのです。 両親はバプテスマの許可を与える前に,娘の心と行動に変化が生じるのを見たいと思いました。 アニーの進歩は行き詰まっていました。

しかし,同じワードに集うアニーの友達のキャシーが,「成長するわたし」に取り組むよう彼女を誘い,励ましてくれました。 アニーが「徳質の体験」に取り組むようになってすぐに,ある変化が起こり始めました。

宣教師はアニーに教義を教えましたが,今や彼女は日々福音に従って生活するためにできる,具体的な事柄について理解し始めたのです。 彼女は自分の霊的成長を助けるような無理のない目標を定めて,それらの務めを果たしたり,目標の達成に役立つような活動を行いました。 また聖文を読み,祈り,教義を自分の生活に応用し,その経験を指導者やキャシーに,また宣教師らに分かち合いました。

「成長するわたし」によって,家族や自身の生活全般に対するアニーの態度は変わりました。 以前より幸福になり,学校の勉強に一層励むようになり,家庭で穏やかで愛に満ちた関係を築くようになりました。 両親はその変化を認めて, アニーがバプテスマを受けるのを許してくれました。 バプテスマ会で,アニーは次のように証を述べました。「わたしはやるべきことが山ほどあることを知っていますが,それらを喜んで実践していこうと思います。 幸福そうな長老たちの姿をいつも目にし,自分もそのようになりたいからです。」 「成長するわたし」を通して,アニーは幸福な生活をする方法を学んでいます。

多くの方法で,またそれぞれの段階において,全ての若い女性は神の言葉を試す必要のある求道者です。 両親と指導者は,彼女たちが日々の生活でイエス・キリストの福音の原則を応用することを学べるように,「成長するわたし」に参加するよう勧めています。

若い女性は,祈りや聖文研究,人々への奉仕についての目標を定め,生活の中に主の御霊を招くような事柄を実践しています。 神の言葉に基づいて行動するとき,彼女たちの信仰は強まり始めます。 自分が本当はどのような存在なのか,すなわち自分が神から受け継いだ特質や独自の価値を持つ存在であることを理解するようになるのです。 また,義にかなった選択をするのに役立つ知識を得ます。 自分の才能や能力は,善い働きをし,他の人々を愛して元気づけ,地上に神の王国を築くのを助けるために,神から与えられた賜物であることに気づくのです。 誠心誠意モルモン書を読み,研究するとき,彼女たちはイエス・キリストが自分の救い主,贖い主であり,その贖いの犠牲の力によって悔い改めることができることを学びます。 こうして彼女たちは清められ,癒され,この世の重荷や苦難から逃れられるでしょう。 神の言葉が「生長して,永遠の命をもたらす木」になるまで,彼女たちは信仰によってその言葉を養い育てるのです(アルマ 33:23)。

十二使徒定員会のロバート・D・ヘイルズ長老は,両親と指導者に次のように勧告しています。「教会の成人会員は『成長するわたし』の達成条件は単にチェック項目の長いリストではないことを理解するべきです。 これらは……若い女性一人一人が,神殿の儀式を受け,伝道し,永遠の結婚関係を結び,昇栄を得るにふさわしくなるために,自分で定めた目標です。」(「神に対するわたしたちの義務―次の世代に対する親と指導者の使命」 『リアホナ』2010年5月号)

ヘイルズ長老は母親や指導者らに,若い女性と一緒に「成長するわたし」に参加するよう力強く勧めています。そうすることで,彼女たちは信仰と友情の絆の中でともに成長し,福音に従って生活する上で互いに強め合えるようになるでしょう。

主の約束を試みることよりも大切な試みなどあるでしょうか。 主の約束は確かなものです。 アニーのように,若い女性が信仰と熱意と忍耐をもって神の言葉を養い育てるなら,主の福音が良いものであることが分かるでしょう。 そして,学んできた原則が真理であることを知るようになるでしょう。 イエス・キリストの福音は,それまでに味わったどんな実よりも甘くて白く,また貴く清いもので (1ニーファイ8:11参照),彼女たちの心を満ち満ちる喜びで満たし,永遠にわたる祝福さえももたらすことでしょう。