10月 2014 | ジョセフ・スミス

    ジョセフ・スミス

    10月 2014 総大会

    イエス・キリストは,聖なる人,義にかなった人を選び,御自身の完全な福音を回復する業を委ねられました。それがジョセフ・スミスです。

    天使が17歳の預言者ジョセフ・スミスを初めて訪れたとき,ジョセフを名前で呼び,こう告げました。自分はモロナイであり,神のみもとから遣わされた使者であって,神がジョセフのなすべき業を備えておられると。自分の名が「良くも悪くもすべての国民,部族,国語の民の中で覚えられる」1と告げられたときのジョセフの気持ちを想像してみてください。ジョセフの目に動揺を見て取ったのか,モロナイは再び,彼が良くも悪くも全ての民の中で語られるようになると告げました。2

    ジョセフ・スミスが良く語られるのは遅く,悪く語られるのはすぐに始まりました。ジョセフはこう書いています。「名もない……少年が……最も激しい迫害……を〔与え〕ようとする思いを……起こすほどの重要人物と思われようとは,何とも不思議なことである。」3

    ジョセフを愛する人々が増える一方,敵意を抱く人々も増えていきました。38歳のとき,彼は顔を黒く塗った150人の暴徒によって殺害されました。4預言者の生涯は突然絶たれましたが,ジョセフの名は良くも悪くも末永く語られるようになりました。

    彼の悪口を聞くのは驚くべきことでしょうか。使徒パウロは気が狂っていると呼ばれました。5神の御子である愛する救い主は,食をむさぼる者,大酒を飲む者,悪霊に取りつかれた者と見なされていました。6

    主はジョセフに彼の行く末について告げられました。

    「地の果ての人々があなたの名を尋ね,愚かな者はあなたをあざ笑い,地獄はあなたに激怒するであろう。

    一方,心の清い者と,知恵のある者と,……徳高い者は,絶えずあなたの手から……祝福を求めるであろう。」7

    どうして主は,悪く語る人と良く語る人が共存するようになさるのでしょうか。一つの理由は,神に敵対する人がいるからこそ,真理を求める人はへりくだらなければならないからです。8

    ジョセフ・スミスは回復の預言者です。彼の霊的な働きは,御父と御子が御姿をお見せになった時から始まりました。その後,天からの訪れが何度となく繰り返されます。ジョセフは神の御手に使われる者となり,神聖な聖典や失われていた教義を世に送り出し,さらに神権を回復しました。ジョセフの業の重要性を知るには,知的な考察だけでは不十分です。わたしたちもジョセフのように,「神に願い求め」9なければなりません。霊に関わる質問には霊を通して神から答えが与えられます。

    回復の業を信じようとしない人の多くは,天にいる人が地上の人と言葉を交わすことを信じません。金版が天使によって届けられ,神の力によって翻訳されたなど,不可能だと彼らは言います。それが信じられないためにジョセフの証をすぐさま拒否します。残念ながら,中には彼の生涯について信憑性を失わせることや,預言者であった彼の人格を否定することに躍起になる人さえいます。

    特に悲しいのは,かつてジョセフ・スミスを尊敬していた人がその信念を捨て,預言者であった彼を批判する側に回るときです。10

    ニール・A・マックスウェル長老はこう言っています。「教会から離反した人々の目を通して教会について学ぼうとするのは,ユダの言葉からイエスを知ろうとするようなものです。離反した人が語るのは常に,脱退してきた組織についてよりも,彼ら自身のことなのです。」11

    イエスは「敵を愛し,迫害する者のために祈れ」12と言われました。ジョセフ・スミスを批判する人々に思いやりを示しましょう。同時に,ジョセフが神の預言者であったという確信を持ち,全てがモロナイによって預言されていたことに慰めを見いだしましょう。

    心から真理を求めている人で,預言者ジョセフ・スミスに関する否定的な意見が気になる人には,どのように話したらよいでしょうか。もちろん,わたしたちは誠実で心からの質問を歓迎しています。

    ジョセフの人格に関する疑問には,ジョセフを個人的に知り,彼が設立を助けた業に生涯をささげた数多くの人々が,彼についてどう語っているかを紹介してもよいでしょう。ジョセフを殺害した暴徒によって4発の銃弾を受けたジョン・テーラーは,後にこのように宣言しています。「わたしは神と天使と人々の前で証します。ジョセフは善良で,誉れある,徳高い人物でした。―……〔そして〕ジョセフの人格は公私ともに非難の余地がなく―神の人……として生き,そして死んだのです。」13

    心から真理を求めている人には,インターネット上の情報には誤りもあることを知らせる方がいいでしょう。どんなに説得力のある情報でも,誤りは誤りです。

    何年も前に,マーティン・ハリスが書いたと言われる手紙が発見されたという『タイム』(“Time” )誌の記事を読みました。その手紙と,モルモン書の金版の発見にまつわるジョセフ・スミスの話に食い違いがあるという内容でした。14

    わずかながら,この手紙が理由で教会を離れた人たちがいました。15

    残念なことに,彼らの決断は時期尚早でした。数か月後,手紙はまったくの偽物であるという鑑定結果が出たのです(偽造した人物も自白しました)。16報道されるニュースの信憑性を疑うのは差し支えありせんが,神の預言者の証は絶対に疑う必要のないものです。

    ジョセフに関する情報の中には,真実ではあるけれども,時代的背景や状況がまったく考慮されていないものもあることを,真理を求めている人に指摘するとよいでしょう。

    ラッセル・M・ネルソン長老はこのように説明しています。「わたしは,ジョージア州アトランタにある国立疾病対策センターで,合衆国政府のコンサルタントを務めていました。あるとき,会議が終わって空港へ行くタクシーを待つ間,わたしは芝生に寝転び,寒さの厳しいユタに戻る前に,少しだけ温かな日差しを楽しむことにしました。後になって,郵便で1枚の写真が送られてきました。芝生でくつろぐわたしの姿を望遠レンズで撮影したものでした。写真の下には『対策センターで働く政府のコンサルタント』という見出しがありました。写真にも見出しにも間違いはありません。しかし,真実は誤った印象を広める意図で利用されていたのです。」17まだ理解していないことがあるからといって,真実と分かっていることを捨ててはいけません。

    真理を求めている人には,天使の訪れを受けたのはジョセフだけでないことを指摘するのもよいでしょう。

    モルモン書の証人たちはこう書いています。「一人の天使が天から降って来て,……わたしたちはその版……を見たことを謹んで言明する。」18他にも数多くある資料を引用することもできます。19

    心から真理を求める人には,回復された福音が広まっているのは預言者ジョセフを通して始まった主の業が成就してきているからだと分かるはずです。

    現在,世界中に2万9,000のワードまたは支部があり,8万8,000人の宣教師が福音を教えています。何百万人もの末日聖徒がイエス・キリストに従って,高潔な生活を送り,貧しい人の世話をし,人を助けるために時間と才能を使うよう努めています。

    イエスは言われました。

    「良い木が悪い実をならせることはないし,悪い木が良い実をならせることはできない。……

    ……このように,あなたがたはその実によって彼らを見わけるのである。」20

    このような説明には説得力がありますが,心から真理を求める人はそれだけに頼ってよしとするべきではありません。

    信じる人々はそれぞれ,預言者ジョセフ・スミスが天から受けた使命とその人格について霊的な確認を受ける必要があります。それはどの世代でも同じです。霊に関わる質問には霊を通して神から答えが与えられます。

    最近わたしがアメリカ合衆国の東部に行ったときに,一人の帰還宣教師に話しかけられました。預言者ジョセフ・スミスについて聞いた情報に幻滅して,教会を離れようとしている友人がいると言います。友人と何度か話し合った結果,その帰還宣教師自身も疑問を抱き始めたようでした。

    彼が友人を強められればよいが,と思いましたが,わたしは彼自身の証が心配でした。兄弟姉妹の皆さんに警告します。自分の信仰がしっかりと根を張っていなければ,他の人々の助けにはあまりなれないでしょう。

    数週間前,わたしは南アフリカ行きの飛行機に乗りました。客室乗務員から機内安全ビデオを見るよう案内がありました。「機内の気圧が下がりますと,お座席の頭上のパネルが開き,酸素マスクが降りてまいります。手を伸ばしてマスクを手元に引き,鼻と口を覆ってください。ゴムひもを頭の上からかぶり,必要ならば長さを調節してマスクを固定してください。」それから,このような警告がありました。「まずご自分のマスクを調節してから,他の人を助けるようご注意ください。」

    救い主の再臨の日が近づくにつれ,預言者ジョセフ・スミスに関する否定的な意見が増えていきます。半端な真理や巧妙なうそが減ることはありません。皆さんの助けを必要とする家族や友人が出てきます。今こそ,皆さん自身の霊的な酸素マスクを調節し,真理を求めている人たちを助けられるよう備えをする時です。21

    預言者ジョセフ・スミスについての証が与えられる方法は,人それぞれ違うかもしれません。それを得られるのは,ひざまずいて祈り,彼が真の預言者であったことを確認してくださるよう神に願い求めているときかもしれません。最初の示現について語る預言者の言葉を読んでいるときかもしれません。モルモン書を繰り返し読むうちに,証が少しずつ心に蓄えられるからかもしれません。預言者について自分の証を述べるときかもしれませんし,神殿にいて,地上に神聖な結び固めの権能が回復されたのはジョセフ・スミスを通してであったと気づくときかもしれません。22信仰を持ち誠心誠意願うならば,預言者ジョセフ・スミスについての皆さんの証は強められます。第三者がひっきりなしに投げつける水風船によって濡れることはあっても,赤々と燃える皆さんの信仰の火を消すようなことは決してさせてはなりません。

    今日この話を聞いている,あるいは後日この話を読む青少年の皆さんに特別な勧めをさせていただきます。預言者ジョセフ・スミスについて個人的な証を得てください。皆さんの声で,預言者の名が良く語られるというモロナイの預言が成就するよう助けてください。そのためのアイデアを二つ提示しましょう。まず,モルモン書の中から,完全に真実だと感じ,そうだと知っている聖句を見つけてください。家庭の夕べ,セミナリーや,若い男性あるいは若い女性のクラスで家族や友人にそれを分かち合い,ジョセフが神の御手に使われる者であったことを知らせてください。次に,高価な真珠にある預言者ジョセフ・スミスの証を読んでください。現在158か国語で入手できるパンフレットにも載っています。Lds.orgからオンラインで,あるいは宣教師から,それを入手することができます。それは,実際にあった出来事について語ったジョセフ・スミス自身の証です。何度も読んでください。ジョセフ・スミスの証を自分の声で録音して,定期的に聴いたり,友人に紹介したりしてもよいでしょう。預言者の証を自分の声で聴くことで,求めている証が得られるかもしれません。

    この先,すばらしく輝かしい日々が待っています。トーマス・S・モンソン大管長はこう言っています。「この大いなる大義は進み行き,人々の生活を変え,祝福をもたらし続けるでしょう。世界中のいかなる……力も神の業を止めることはできません。何が来ようと,この大義は前進するのです。」23

    わたしはイエスがキリストであり,救い主,贖い主であると証します。主は聖なる人,義にかなった人を選び,御自身の完全な福音を回復する業を委ねられました。それがジョセフ・スミスです。

    ジョセフ・スミスは正直で徳高い人物であり,主イエス・キリストの弟子であったことを証します。父なる神と御子イエス・キリストは確かにジョセフに御姿を現され,ジョセフは神の賜物と力によってモルモン書を翻訳しました。

    死の幕の向こうでわたしたちは,預言者ジョセフ・スミスの神聖な召しと神から与えられた使命をはっきりと理解することになります。さほど遠くない将来,「ジョセフを世はまた知る」24日が来るのです。イエス・キリストの御名により,アーメン。

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      1. ジョセフ・スミス―歴史1:33

      2. ジョセフ・スミス―歴史1:29-46参照

      3. ジョセフ・スミス―歴史1:23

      4. 教義と聖約135:1参照

      5. 使徒26:24参照

      6. マタイ11:19;ヨハネ10:20参照

      7. 教義と聖約122:1-2

      8. ディーター・F・ウークトドルフ管長はこう述べている。「自分の信仰について疑いを持つ前に,その疑いを疑ってみるよう心からお願いします。疑念のとりこになって,神の愛や平安,主イエス・キリストの信仰のもたらす賜物を遠ざけてしまうことのないようにしなければなりません。」(「ともに集いましょう」『リアホナ』2013年11月号,23)ジェフリー・R・ホランド長老はこう言っている。「これは現在進行している神の業です。その中のあちこちに現れや祝福があふれているので,ときどき,検討し,理解し,解決しなければならない問題が発生しても,どうか過剰に反応しないようにしてください。問題は今も発生し,これからも発生します。この教会では,わたしたちが知っていることの方が,知らないことよりも常に大切です。また,この世界では,全ての人は信仰によって歩まなければならないことを覚えておいてください。」(「主よ,信じます」『リアホナ』2013年5月号,94)

      9. ヤコブの手紙1:5。ジョセフ・スミス―歴史1:11-13も参照

      10. ダニエル・タイラーは次のように回想している。「わたしはアイザック・ベフニン兄弟と連れ立って預言者の家を訪ねました。預言者が受けた迫害の話になりました。預言者は,背教者……が述べた,一貫性に欠ける幾つもの矛盾した偽りの主張を繰り返し語りました。また,拘束されていたとき,預言者の命を奪っていたであろう役人たちのほとんどが,面識を得ると預言者に好意を持つようになったと話してくれました。…………ベフニン兄弟は言いました。『もしわたしがこの教会を離れることがあるとしても,それらの人々のような行動は取りません。モルモンの教えについて聞いたことのある人がいない,どこか遠い所に行って住みます。そうすれば,わたしがモルモンの教えについて知っていることは誰にも知られることはないでしょう。』すると〔ジョセフ〕は即座にこう述べました。『ベフニン兄弟,あなたがどのような行動を取るのか,自分では分からないのですよ。恐らくこれらの人々も,かつてはあなたと同じように思っていたでしょう。この教会に加わる前,あなたは中立の立場にいました。……そしてこの教会に加わったとき,あなたは神に仕える者となりました。そのときあなたは中立の立場を離れたのであり,もう決してそこに戻ることはできません。仕えると決めた主人を捨てるなら,それは悪魔にそそのかされたのであり,あなたは悪魔の命令に従い,その僕となるのです。』」(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』323―324)

      11. ニール・A・マックスウェル,“All Hell Is Moved”(ブリガム・ヤング大学ディボーショナル,1977年11月8日);speeches.byu.edu

      12. マタイ5:44

      13. 『歴代大管長の教え―ジョン・テーラー』83。教義と聖約135:3も参照

      14. リチャード・N・オストリング,“Challenging Mormonism’s Roots,” Time,1985年5月20日号,44

      15. リチャード・N・オストリング,“Challenging Mormonism’s Roots,”44参照。ゴードン・B・ヒンクレー「主よ,わたしたちの信仰を強めてください」『聖徒の道』1988年1月号,56;ニール・L・アンダーセン「信仰の試し」『リアホナ』2012年11月号,39も参照

      16. リチャード・E・ターリー・ジュニア,Victims: The LDS Church and the Mark Hofmann Case(1992年)

      17. ラッセル・M・ネルソン,“Truth—and More,” Ensign,1986年1月号,71

      18. 「三人の証人の証」『モルモン書』

      19. ジョセフ・スミス―歴史1:71,オリバー・カウドリによる脚注を参照。教義と聖約76:23も参照

      20. マタイ7:18,20

      21. ヘンリー・B・アイリング管長は,疑いを抱く人々について次のように語っている。「彼らへの愛ゆえに,彼らの求めるものを与えようとするかもしれません。彼らの疑いに同調し,その疑いを一掃する証拠や論理を見つけようとしたくなるかもしれません。疑いを抱く人は多くの場合,疑いを抱くきっかけになった事柄に関して事実だと思っていることや,それに関する議論について,そしてどれほど自分が傷ついているかについて話したがります。……皆さんもわたしも,生徒たちが疑問の源だと考える事柄について長く話を聞かない方が賢明でしょう。……生徒たちの問題は,彼らが自分に見えていると思うことにはないからです。問題は彼らにまだ見えていないことにあるのです。……最善の方法は,早めに会話を心に関する事柄に向けさせることです。霊の目を開かせるのは心の変化だからです。」("And Thus We See’: Helping a Student in a Moment of Doubt”〔CES宗教教育担当者への説教,1993年2月5日,1993年〕,3,4; si.lds.org

      22. ゴードン・B・ヒンクレー大管長は次のように語っている。「ずっと昔,わたしは12歳で執事に聖任されたとき,当時ステーク会長だった父に連れられて初めてのステーク神権会に出席しました。〔開会の歌は『たたえよ,主の召したまいし』でした。〕預言者ジョセフ・スミスについて歌っている神権者の声を聞いているとき,この時代の偉大な預言者への愛と確信が胸に押し寄せてきました。……そのとき,聖霊の力によって,わたしはジョセフ・スミスが確かに神の預言者であることを知ったのです。」(“Praise to the Man,” Ensign ,1983年8月号)

      23. トーマス・S・モンソン「再び集うとき」『リアホナ』 2012年5月号,4

      24. 「たたえよ,主の召したまいし」『賛美歌』16番