わたしたちの御父，わたしたちの良き師

幸いにも，わたしたちが生活を組み立てて最善の自分になれるように，天の御父はすばらしい説明書を与えてくださいました。それらの説明書は，わたしたちの年齢や状況に関わりなく，全員を対象としています。御父は福音とイエス・キリストの教会を与えてくださいました。贖いの計画，救いの計画，すわなち幸福の計画を与えてくださいました。人生のあらゆる不安や問題の中にわたしたちを独りにして，こう言われたのではありません。「さあ，行きなさい。頑張りなさい。自分で何とかしなさい。」

忍耐強くあり，謙遜な心で先入観を抱かずに見れば，気づくことがあります。それは，わたしたちが神からの多岐にわたる説明書をもっとよく理解して生涯を幸福に過ごせるように，神は次のような多くの手段を与えてくださっているということです。

天の御父がこのように多くの助けを与えてくださっているのは，なぜでしょうか。それは，わたしたちを愛しておられるからです。また神御自身が述べておられるように，「人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと，これがわたしの業であり，わたしの栄光である」からです。²

言い換えれば，天の御父はわたしたちの神です。そして，神はわたしたちにとって良き師であられます。

天の御父は，他の誰よりも御自分の子供たちに必要なものを御存じです。絶えずわたしたちを助けることが御父の業と栄光であり，神のみもとに戻る道を歩んでいるわたしたちの助けになるように，この世におけるすばらしいリソース，そして霊的なすばらしいリソースを与えてくださいます。

世界の一部の地域では，6月に父親が家族と社会からたたえられます。親を尊び，敬うことは常に良いことです。父親は家族のために多くの善いことを行い，称賛に値する特質をたくさん備えています。父親が子供たちの人生において果たす最も重要な役割を二つ挙げるとすれば，それは良い模範者であることと良き師であることです。父親は，言葉よりも行いによって，何が善くて何が悪いかを子供たちに教えます。彼らに説明書をただ単に渡して，彼らが自分たちで何とかするように期待することよりも，さらに多くのことを行動で示します。

父親は良き師として自分の大切な子供たちを導き，良い模範によって正直な人生を送る方法を示します。自分の子供たちを放ってはおかず，救助に駆けつけ，彼らがつまずくときにはいつも助けて立ち上がらせます。また時には，そうするのが賢明である場合，苦労させることが子供に学ばせる最善の方法であると感じれば，子供が苦労するのをそのままにしておきます。

この世の父親は自分の子供たちに対してこのように行いますが，年齢や場所，状況に関わりなく，わたしたちは良き師としての精神を，神の全ての子供たちに示す必要があります。覚えておいてください。神の子供たちはわたしたちの兄弟姉妹です。わたしたちは皆，同じ永遠の家族に属しています。

この意味で，わたしたちは皆，良き師になりましょう。最高の自分になれるように，熱心に手を差し伸べて互いに助け合うようにしましょう。わたしたちは神の子供ですから，神のようになる潜在能力が確かにあります。神と同胞を愛し，神の戒めを守り，キリストの模範に従うことは，天の両親のもとに戻る，まっすぐな，狭い，喜びの道です。

全宇宙の神がわたしたちの良き師としてわたしたちのことをとても気にかけてくださっているとすれば，おそらくわたしたちも，肌の色や人種，社会経済，状況，言語，宗教に関わりなく，同胞に手を差し伸べることができることでしょう。霊感に導かれる良き師となり，他の人々，すなわち，自分の子供だけでなく，全世界の神の全ての子供たちの人生に祝福をもたらしましょう。