本とレッスン
第2章:わたしたちの天の家族


第2章

わたしたちの天の家族

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わたしたちは天の御父の子供である

  • 聖文と末日の預言者は神とわたしたちの関係についてどのように教えているでしょうか。

神は統治者であり創造主であるばかりでなく,わたしたちの天の御父でもあられます。すべての男女は文字どおり神の息子,娘です。「人〔は〕霊として天の両親から生まれ,御父の永遠の住まいで成熟するまで育てられた後に,……肉体を得て地上にやって来た」のです(『歴代大管長の教え-ジョセフ・F・スミス』335)。

この世に生を受けたすべての人は霊の兄弟姉妹です。わたしたちは神の霊の子供なので,御父の神聖な特質をはぐくんでいく潜在的な力を受け継いでいます。イエス・キリストのしょくざいを通して,天の御父のようになり満ちみちる喜びを受けることができるのです。

  • 自分が神の子供であるという知識は,あなたの思いや言葉,行いにどのように影響していますか。

わたしたちは天で生活していた間に人格と才能を培った

  • あなたが授かっている才能やたまものについて考えてみてください。

聖文の教えるところによると,預言者たちは,天において霊の状態のときに,すでにこの世の指導者となる準備を整えていました(アルマ13:1-3参照)。肉体を持ってこの世に生まれる前に,神は彼らを地上の指導者としてにんされた(選ばれた)のです。こうした指導者にイエスやアダム,アブラハムがいます(アブラハム3:22-23参照)。ジョセフ・スミスはこう教えています。「世に住む人々を教え導く召しを受ける人は皆,……その目的のために〔あらかじめ〕聖任を受けました。」(『歴代大管長の教え-ジョセフ・スミス』511)しかし,この世で奉仕の機会を受け入れるか否かは,個人の自由です。

天において,わたしたちはすべての点で同じというわけではありませんでした。例えば,わたしたちは天の両親の息子,娘,すなわち男性と女性でした(「家族-世界への宣言」『リアホナ』2004年10月号,49参照)。それぞれ異なる能力と才能を備え,地上でそれぞれに違うことを行う召しを受けたのです。祝福師の祝福を受けると,もっとよく自分の「永遠の可能性」を知ることができます(トーマス・S・モンソン「祝福師の祝福は光の羅針盤」『リアホナ』『聖徒の道』1987年1月号,69参照)。

ある幕が前世の記憶を覆っているものの,天の御父は,わたしたちが生まれる前にどのような人物で何をしたか御存じです。御父は,各自に適した出生の時と場所を定めてくださいました。こうしてわたしたちはそれぞれ独自に必要な教訓を学び,才能と人格を生かして最も善いことができるようになったのです。

  • ほかの人の才能によってどのような祝福を受けてきましたか。あなたの才能と賜物によって人にどのような祝福をもたらすことができるでしょうか。

天の御父はわたしたちが神のようになるための計画を用意された

  • 地上での生活を通して,どのようにして天の御父のようになる備えができるでしょうか。

天の御父は,わたしたちが御父のみもとを一時離れないかぎり,ある程度のところまでしか進歩できないことをよく御存じでした。御父は,御自身が神として備えておられる特質をわたしたちにも備えさせたいと望まれました。そのためには,わたしたちは前世の家庭を離れて試しを受け,経験を積む必要がありました。また,霊は肉体をまとい,やがて死をもって肉体を離れ,復活によって再び肉体と結合する必要がありました。こうして天の御父のような不死不滅の体を持つようになるのです。試しを乗り越えるならば,天の御父が受けておられる満ちみちる喜びを得るのです(教義と聖約93:30-34参照)。

天の御父は大会議を召集し,わたしたちを成長させる御父の計画を発表されました(『歴代大管長の教え-ジョセフ・スミス』209,511参照)。わたしたちは計画に従えば御父のようになれることを知りました。すなわち,復活し,天においても地においてもすべての力を有し,まさしく御父のように天の父母となって霊の子供をもうけることができるようになるのです(教義と聖約132:19-20参照)。

わたしたちは,地球が創造されて,そこで自身のふさわしさを証明することになると知らされました(アブラハム3:24-26参照)。幕によって記憶が覆われ,天の家庭のことをすべて忘れてしまうことになります。天の御父とともに住んでいたときの記憶に左右されることなく,選択の自由を使って善悪を選べるようにするために必要なことでした。それでこそ天の御父に関する記憶や知識によらず,御父への信仰により御父に従うことができるのです。天の御父は,わたしたちが地上で再び真理を耳にするときに,それが理解できるように助けてくださいます(ヨハネ18:37参照)。

大会議において,わたしたちは進歩することの目的が満ちみちる喜びを得るためであるということも知りました。しかし同時に,ある者はあざむかれてほかの道を選び,満ちみちる喜びへ通じる道を見失ってしまうことが分かりました。すべての人がこの世において病気,失望,苦しみ,悲しみ,死という試練を受けることも知りました。しかし,試練は経験を得させ,益となることを理解しました(教義と聖約122:7参照)。受け止め方次第で,試練は人をくじくものではなくむしろせいれんするものとなります。試練によって,堪え忍ぶことと忍耐と慈愛を学ぶのです(『歴代大管長の教え-スペンサー・W・キンボール』15-16参照)。

この会議において,わたしたちはまた,幼い子供を除くすべての人はその弱さのために罪を犯すことを知りました(教義と聖約29:46-47)。そして罪を克服し,復活により死を克服できるように,救い主が備えられることを学びました。救い主を信じる信仰を持ち,ことに従い,模範にならうならば,高く上げられて天の御父のようになれるということも教えられました。満ちみちる喜びを得るのです。

  • 天の御父の特質を幾つか挙げてください。救いの計画はこれらの特質を培ううえでどのように役立つでしょうか。

参照聖句