扶助協会は慈愛を実践する

1842年に設立されて以来,扶助協会は教会の欠かせない部分となってきた。「生活の中で数々の困難に見舞われる今日,扶助協会の貢献はさらに心を打つものになってきています」とホランド長老は話した。

「扶助協会はこれまで常に,教会にとって力となってきました」と十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は語った。「扶助協会は,教会の発展の各段階において,絶えず必要を満たす助けをしてきました。生活の中で数々の困難に見舞われる今日,扶助協会の貢献はさらに心を打つものになってきています。扶助協会はただのプログラムではありません。それは福音です。この教会のたぐいまれな女性たちが生活で実践している福音なのです。この困難な時代にあって,扶助協会が,会員,さらには教会全体に対して,まさに今必要とする助けを提供してくれることがよく分かります。」

主イエス・キリストの使徒たちは,女性の忠実さと,女性が現世や教会,永遠の世において持っている特別な使命とアイデンティティについて証し続けている。

信仰の歴史

扶助協会の豊かな受け継ぎは,現代女性への模範となっている。「〔皆さんは〕彼女たちの寛大さに,そしてそれ以上に,彼女たちを高め,支えた信仰をはっきりと理解し,心を打たれることでしょう」とアイリング管長は語った。

大管長会第一顧問のヘンリー・B・アイリング管長は,福音が回復された時代の扶助協会の姉妹たちの強さと多様性を強調し,今日や未来の姉妹たちも彼女たちの一致と決意から学べると述べた。「扶助協会の歴史は,そのような驚くべき無私の奉仕の話に満ちています。忠実な人たちがオハイオからミズーリへ,イリノイへ,そして不毛の地を越えて西部へと移動した過酷な迫害と困窮の日々に,姉妹たちは貧困と悲しみの中にありながらも人々を世話しました。扶助協会の歴史から幾つかの話をここで読んだなら,わたしがそうであったように皆さんも涙を流すことでしょう。彼女たちの寛大さに,そしてそれ以上に,彼女たちを高め,支えた信仰をはっきりと理解し,心を打たれることでしょう。」

アイリング管長は,姉妹たちは様々な境遇にあったものの,どの姉妹も人生に付き物の試練や心痛を経験したと説明した。「主と人々に仕えようという信仰から生じる決意は,人生の嵐が及ばない所へではなく,嵐の只中へと彼女たちを導いていくようでした」とアイリング管長は述べた。「若い人もいれば,年老いた人もいました。今日の皆さんと同じように,様々な国や民族の出身でした。しかし,心を一つにし,思いを一つにし,一つの目的を持っていました。主が御自分のシオンを築かれるのを手伝おうと決意していました。シオンはモルモン書にとてもいきいきと描かれているように,幸福に暮らせるはずの場所でした。」

家族を祝福する扶助協会

扶助協会の忠実で慈愛に満ちた女性たちは人々に永遠の影響を及ぼす。「家族全員が,扶助協会から祝福を受けてきたのです」とオークス長老は語った。

十二使徒定員会のダリン・H・オークス長老は,「扶助協会はすべての教会員に対して大きな意義があります」と述べた。「すべての教会員が扶助協会の人々の模範と奉仕により祝福を受けているからです。

長老自身も,扶助協会や家族の中の女性たちの奉仕によって祝福を受けてきたと語った。「わたしの家族は少なくとも4世代にわたって扶助協会の恩恵を受けてきました。祖母,母,妻,そして娘たちです。

子供のころ,祖母が正装して農場を出て町へ行き, 扶助協会の活動に喜び勇んで参加していたことを鮮明に覚えています。また,ブリガム・ヤング大学の,あるステークの扶助協会で行ったわたしの母の指導は,これから一生家庭や教会,社会で奉仕をしようとするたくさんの若い姉妹たちに影響を与えました。わたしは各地を訪問してその中の多くの姉妹と会いました。

シカゴでは,扶助協会会長の召しを受けて働き, 妻であり母親でもあるわたしの伴侶から,クリスチャンの愛と奉仕を,子供たちと一緒に教わりました。後にブリガム・ヤング大学では,娘たちがブリガム・ヤング大学内の支部の扶助協会で指導者として奉仕する姿に接し,祝福を受けてきました。このように,家族全員が,扶助協会から祝福を受けてきたのです。」

神に従う女性

扶助協会は今日の世で義にかなった女性が必要であることを強調する。バラード長老は,「神に従う女性として生活する姉妹は皆,人々が従うべき旗印となり,義の影響力という種をまいているのです。そしてその種は,数十年後に刈り取られることでしょう。」と語った。

十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード長老はこう述べている。「愛する姉妹の皆さん,わたしたちは皆さんを信頼しています。皆さんが善良で強いこと,高潔さと勇敢さという性質を持っていること,思いやり,勇気,強さ,立ち直る力を併せ持っていることをよく知っていますし,そのような皆さんを頼みにしています。また,皆さんには神の娘として果たすべき使命があると信じています。わたしたちは皆さんが家族を一つにし,しばしばワードという家族を結束させる,精神的な(時には霊的な)接着剤であることを承知しています。皆さんの信仰と忠実さ,自分よりも他人の幸福を優先させる生来の気性,そして霊的な力と粘り強さがなければ,教会はなすべきことをとうてい果たし得ないことを承知しています。神の計画によれば,皆さんは女王となって,この世でも永遠にわたっても女性が受けることのできる最高の祝福を受けるはずです。……天の御父は皆さんに永遠の可能性を約束してくださいました。その約束を台なしにするようなことをして,皆さんの尊い存在意義を失うことのないようにしてください。」

そしてバラード長老は,自分が神の娘であるという自覚を持った女性は,大きな影響力となると述べた。「真理と義を擁護する姉妹は皆,悪の勢力を弱めています。家族を強め,守る姉妹は皆,神の業を行っています。神に従う女性として生活する姉妹は皆,人々が従うべき旗印となり,義の影響力という種をまいているのです。そしてその種は,数十年後に刈り取られることでしょう。神聖な聖約を交わして守る姉妹は皆,神の手に使われる者となるのです。」