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第27課:この世をイエス・キリストの再臨に備える


第27課

この世をイエス・キリストの再臨に備える

はじめに

救い主は,いつの日か大いなる力と栄光を携えて地上に戻られます。その大いなる日の準備として,聖徒は,主の再臨のしるしについて研究し,聖なる場所に立ち,「導き手として聖なる御霊を受け」ることによって備えるように教えられています(教義と聖約45:57)。主は,教会とその会員には主の再臨のためにこの世を準備する責任があると宣言されています。

背景となる読み物

  • ニール・L・アンダーセン「この世を再臨に備える」『リアホナ』2011年5月号,49-52

  • ダリン・H・オークス「再臨への備え」『リアホナ』2004年5月号,7-10

  • 「キリストの再臨に備える」『歴代大管長の教え—ジョセフ・F・スミス』389-398

教えるための提案

教義と聖約45:15-46,56-57

再臨に先立つしるし

生徒に次の質問をします。

  • 雨が降りそうだというのは,どのようにして分かりますか。

雨が降りそうだと分かる指標があることと同様に,イエス・キリストの再臨がいつであるかを知る助けとなる指標,つまりしるしがあることを説明します。マタイ24章に記されているとおり,救い主は,死の直前にオリーブ山で弟子たちと会い,主の再臨のしるしについて説明されたことを生徒に伝えます。主は,教義と聖約第45章にあるとおり,わたしたちの時代にもこれらの教えの幾つかをジョセフ・スミスに再度お教えになりました。イエス・キリストの再臨に備えることは,教義と聖約全体を通じた重要なテーマであることを強調してください。教義と聖約を研究するときに,再臨に関する教えに注意して,どのように備えることができるかを深く考えるように生徒に勧めます。

生徒たちに教義と聖約45:15-17を読んでもらい,主の弟子たちが主に尋ねたこと,および主がどのようにお答えになったかを探してもらいます。

  • 弟子たちはイエスに何を尋ねましたか。

  • イエスはどうお答えになりましたか。

再臨に先立つしるしを生徒が見つけられるように,ホワイトボードに次の参照聖句を書きます。

教義と聖約45:25-27

教義と聖約45:28-31,33

教義と聖約45:40-43

生徒を二人一組に分け,それぞれの組にホワイトボードの聖句を一つずつ割り当てます。一緒に聖句を読み,これらの節に記されたしるしを探してもらいます。しるしの幾つかはすでに成就されている,または成就される途中であることを指摘します。30節に関連し,次の情報を伝えても良いでしょう。「異邦人が優先的に福音を受ける時代は異邦人の時と呼ばれている。この時代には,ユダヤ人に対して(少なくとも実質的に)福音を受け入れ,救いを得る権利が与えられる前に,ユダヤ人以外……の者がその権利を受ける機会を得る。」(ブルース・R・マッコンキー,Mormon Doctrine, 第2版〔1966年〕,721-722)

十分に時間を取ってから,それぞれの組に見つけたことを報告してもらいます。それぞれの聖典で,再臨のしるしに色を塗ることを提案してもよいでしょう。

一人の生徒に教義と聖約45:34を声に出して読んでもらい,他の生徒には一緒に黙読してもらいます。その後,次の質問をします。

  • 再臨に先立つ出来事やしるしを読んだり聞いたりするとき,不安になることがありますか。それはなぜですか。

  • 再臨のしるしについて学ぶことは,わたしたちの生活における恐れや不安を克服するためにどのように役立ちますか。

生徒に教義と聖約45:35-38を黙読してもらい,主が再臨に先立つしるしを明らかにされた理由を学んでもらいます。

  • 主の降臨のしるしが成就されていると認識することが大切であるのはなぜでしょうか。

生徒たちに教義と聖約45:32,39,56-57を読んでもらい,キリストの再臨に備えるための方法を探してもらいます。その後,次の質問について話し合います。

  • これらの節から,再臨に備える方法について何が分かりますか。(生徒たちが各々の考えを分かち合うときに,聖なる場所に立ち,聖霊を導き手とすることは,わたしたちがイエス・キリストの再臨に備えるために必要不可欠であるという原則を強調してください。)

  • 聖霊を導き手とするためには何をする必要がありますか。

  • イエス・キリストに従う人はどのように「聖なる場所に立つ」ことができると思いますか。(聖なる場所とは,神殿,礼拝堂,および家庭が含まれます。家庭は,個人および家族の祈り,聖文の研究,奉仕,家庭の夕べを常に行うことを通して聖なる場所にすることができます。聖なる場所に立つということは,わたしたちがどのように生活するかにも関連しています。わたしたちが聖霊を常に伴侶とするためにふさわしい生活をするならば,聖なる場所に立っていることになります。この真理を教義と聖約45:32の横の余白に書き込むように生徒たちに提案してもよいでしょう。)

  • 邪悪な世の中で生活しているにもかかわらず,どのように聖なる場所に立つことができましたか。

  • あなたが救い主の再臨を心待ちにしている理由は何ですか。救い主が再び降臨されることについて感謝しているのはなぜですか。

教義と聖約29:7-934:5-739:19-23

この世を再臨に備える

このコースの名前が『回復の礎』であることを生徒に思い出してもらいます。生徒に質問します。

  • 福音の回復とイエス・キリストの再臨との間にはどのような接点や関係があると思いますか。

ホワイトボードに次の参照聖句を書きます。生徒に,共通のテーマを探しながらこれらを調べてもらいます。

教義と聖約29:7-9

教義と聖約34:5-7

教義と聖約39:19-23

十分な時間を取ってから,隣の人とこれらの聖句の共通点を話し合ってもらいます。数人の生徒に,これらの聖文のメッセージをどのように要約するか尋ねます。(生徒たちが各々のアイデアを分かち合うときに,生徒が人々に福音を教えるとき,わたしたちはイエス・キリストの再臨のためにこの世を備えるための助けとなるという原則を見いだし,理解できるように助けてください。)

生徒に教義と聖約の第29章第34章,および第39章をもう一度開いてもらい,啓示が与えられた日付を確認してもらいます。以下を質問します。

  • 教会が組織されてから,主は先ほど見つけた原則をどれだけ早く教え始められましたか。

一人の生徒に,十二使徒定員会のニール・L・アンダーセン長老による次の声明を声に出して読んでもらいます。

画像
〔ニール・L・アンダーセン長老の画像〕

「回復の初期の時代から,兄弟たちは福音を宣言するという自分たちの義務にとても真剣に取り組んできました。教会が組織されてからわずか7年後の1837年,貧困と迫害の時期に,イギリスで福音を教えるために宣教師が遣わされました。数年後には,宣教師はオーストリア,フランス領ポリネシア,インド,バルバドス,チリ,中国で教えを説いていました。

主はこの業を祝福してこられ,教会は世界中で確立されています。……常に世界のどこかで義にかなった宣教師が救い主を証しています。『キリストの御名のほか,またその御名を通じてでなければ,どのような名も道も方法も,人の子らに救いをもたらすことはできない』(モーサヤ3:17)と大胆に宣言する5万2,000人の宣教師が持つ霊的な力について考えてみてください。……宣教師が主の業を大いに推し進めているおかげで,この世は救い主の再臨に備えられつつあります。」(「この世を再臨に備える」『リアホナ』2011年5月号,51)

次の質問について話し合います。

  • 教会の宣教師によって教えられるメッセージは,イエス・キリストの再臨に対して人々をどのように備えますか。

  • 救い主が再び地上に降臨される前に福音の回復が必要だったのはなぜですか。

ジョセフ・F・スミス大管長(1838-1995年)による次の声明を見せて,一人の生徒に声に出して読んでもらいます。

画像
〔ジョセフ・F・スミス大管長の画像〕

「福音は人々に,主の前で,またお互いに謙遜,忠実,正直であって,義にかなうようにと教えています。そして福音の原則が実践される度合いに応じて,平和と正義が世に広まり,地上に確立されるのです。そのときは,いかなる罪や争い,流血や腐敗も見られなくなり,地球は清められて,天の方々や主なる神が来て住まわれるのにふさわしい所となります。主は福千年にこの地上に住まわれるのです。」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・F・スミス』394

「末日聖徒イエス・キリスト教会は,神の御子が文字どおり栄光のうちにこの地上に来られ,地球を統治し,主の民とともに地上に住まわれるために備えることをその使命の一部としています。」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・F・スミス』394

生徒に次の質問をします。

  • このレッスンの中で,「再臨のためにこの世を備える助けをする」という教会と教会員の責任について,どのような思いや印象を持ちましたか。

  • 再臨に備えるために人々を助けることは,どのように自分自身を備えることになるでしょうか。

レッスンの締めくくりとして,異なる信仰を持つ人に回復のメッセージを伝えるために行ってきたことについて生徒に分かち合ってもらいます。

生徒用資料