悔い改めの喜びと賜物―預言者と使徒からの最近のメッセージ

「神は感情の無い御方ではありません。愛にあふれた親の優しい気持ちを込めて，わたしたちを見守っておられます。わたしは，〔御自分の愛する御子〕が最終的に罪と死に対する栄えある勝利を得て，皆さんやわたしがいつか愛する人々と共に再び住むことができるよう天の可能性の扉を開かれることをお知りになったときに神が感じられた喜びのことを想像します。

しかし，わたしは御自分の愛する御子を待ち受けていたことを完全に御存じであったため，神が喜びでいっぱいだった訳ではないとも信じています。……この同じ御子は，これまでだれも経験しなかったような，また，だれも耐えることができないような苦しみをお受けになられるのです。

しかし，天の御父はわたしたちをとても愛しておられるので，これらの喜びと苦痛に満ちた出来事が正しい形で起るようになさいました。世は救いを必要としていたため，また皆さんやわたしも救いを必要としているので，神はわたしたちに救い主を遣わしてくださいました。

……神の完全で貴い賜物を受け入れましょう。わたしたちの重荷と罪を救い主の足もとに捨て，悔い改めと変化からもたらされる喜びを経験しましょう。イエス・キリストに従い，主の生き方に倣いましょう。」

「ある若い人がかつて，わたしに次のように質問しました。『バラード会長，わたしが間違いを犯すとき，神はわたしについてどのように感じておられるでしょうか』恐らく，皆さんも同じように思ったことがあるでしょう。

神は御自分のすべての子供たちを愛しておられ，人生はわたしたち全員にとって経験であることを理解しておられます。わたしたちは完全ではありません。わたしたちは間違いを犯します。神は，わたしたちが変わるのを助け，現世にいる間わたしたちを見守るために，御自分の御子イエス・キリストをわたしたちに与えてくださいました。

究極的には，わたしたちは神がわたしたちに望んでおられるように生きることを学ぶ必要があります。ですが，わたしたちは神の子供ですので，わたしたちの変化や成長の速度にかかわらず，神のわたしたちに対する愛は変わりません。

主イエス・キリストは，その贖いの犠牲を通して，わたしたちの人生において直す必要があるどんなことでも直すことができるようわたしたちを助けることがおできになります。」

「わたしたちは過去に起こったことから学び，益を得ようとするべきです。皆さんにお願いがあります。過去はそこから学ぶものであって，生きる場所ではないことを覚えておいてください。振り返るのは，燃え尽きて灰となった経験ではなく，熱く光を放つ経験から残り火を得るためです。

そうして必要なことを学習し，最高の経験を心に留めたら，将来に目を向け，信仰が常に将来を指し示していることを覚えていてください。人生においてこれから先も影響力を及ぼすような祝福を受け，真理を学び，出来事を経験するときは常に信仰がかかわっているのです。」

「特に今日のように毎日慌ただしい生活を送っている中で，次のようなことを心配している人もいるでしょう。わたしに未来はあるのだろうか。新しい年はわたしにとって何をもたらしてくれるのだろうか。安全にくらせるのだろうか。穏やかな人生を送れるのだろうか。主を，そして将来を信頼することができるだろうか。

次のことを覚えていてください：信仰とは，神がわたしたち一人一人のために多くの偉大なものを用意しておられ，また，キリストは真に「祝福の大祭司」であられることを信じることです(ヘブル9:11)。

どれほど遠く離れていようとも，夢から注意をそらせてはなりません。生きて，悔い改めと赦しの奇跡を，また信頼と神の愛の奇跡を見届けてください。その奇跡はあなたの人生を今日，明日，そして永遠に変えるのです。それが，わたしが皆さんに守ってほしい新年の決意です。」

「救い主の無限の贖罪は，わたしたちの罪と不完全さを見る観点を完全に変えます。それらにこだわり，取り返しがつかない，あるいは絶望的な気持ちになるのではなく，わたしたちはそれらから学び，希望を感じることができます。悔い改めの清めの賜物によって，自分の罪を捨て，新しく造られた者になることができるのです。」

「わたしたちの心は，神殿で神とイエス・キリストについて学ぶ真理と，愛し仕えるという約束によって変わります。わたしたちは自分たちが望むことに焦点を当てることを減らし，わたしたちの意思を神の御心に一致させることにさらに焦点を当てます。……主の宮の主要な役割は，わたしたちが変わり，キリストにあって新たな者となるようにすることです。

世の中では，外から働きかけて変化させようとすることがよくあります。多くの人は，人の状況を変えるのが人を変える最善の手段であると考えています。

しかし，神は通常，内側から働きかけられます。神に任せるならば，神はわたしたちの心を変えることがおできになります。そして，わたしたちは自分たちの状況を変える能力と力を授かります。

聖なる神殿においてわたしたちが学び，行うと約束することはわたしたちを内側から変え，さらに献身的なイエス・キリストの弟子となれるようにしてくれます。」

「皆さんの中には，イエス・キリストが神の御子であり，無限にして永遠の贖いの犠牲をささげられたと信じている人がいるでしょう。しかしまた，皆さんは，主の贖罪は他のすべての人に対しては有効であるが，自分には当てはまらないと思っていることもあるでしょう。皆さんは救い主を信じる信仰を働かせますが，主が約束されたすべての祝福が自分に与えられることを，あるいは，あなたの人生においてそれらの祝福がもたらされるとは信じていないかもしれません。わたしは皆さんに，主について知るだけでなく，主を知るようにお勧めします。

救い主はわたしたちに御自身のようになりなさいと勧告されました。主の贖罪の力を通して主のようになろうと求めるとき，わたしたちは主を知るようになるのです。主に仕え，主の王国で働くとき，わたしたちは主を知るようになります。わたしたちが主がおられることを信じるだけでなく，主と主が約束しておられることを信じるとき，さらに完全に主を知るようになるのです。

主を信じる，つまり主の力と約束が真実であると受け入れることによって，自分の生活に正しいものの見方と平安と喜びがもたらされます。主の贖罪は一人一人に向けたものであり，それは個人的なものです。そして，主の贖罪はわたしたち一人一人のためにあるのです。」

「救い主は，わたしたちの罪に対する対価を支払われましたが，わたしたちがどのように人生を過ごすかに対する個人的な責任を取り除くことはなさいませんでした。労働や勤勉さ，体力を使って働くこと，才能を磨くこと，家族を養うことの価値が，時の初めから聖文の中で一貫して宣言されてきました。

わたしはお勧めします。家族の義務を果たし，聖約の道にとどまり，，主が皆さんに与えたいと思っておられる喜びを皆さんが得られるようにする目標はどれなのか，自分の目標を吟味してを見極めてください。覚えておいてください。目標を持っていれば，あらかじめ計画を立てることで時間と労力を節約でき，重要な要件と期限を見落とさずにすみます。

皆さんは数々の危険やチャレンジに直面しますが，恐れるには及びません。最後まで堪え忍ぶうえで，義にかなった価値ある目標を求め，固い決意と気概をもって計画し，努力し，そして，信仰，悔い改め，救いの儀式，および救い主の贖いの犠牲に頼り，焦点を当てるとき，皆さんは祝福を受け，守られるでしょう。神殿に焦点を当てることは，これらの目標を達成するのに助けとなります。

わたしはイエス・キリストが神の御子であられることを厳粛に証します。主のおかげで恐れる必要はなく，主にあって喜びは満たされているのです。」

「わたしは自分の人生において，愛する人や友人から，たとえ真実だとしても，自分が変える必要のあることを提案されるとき，自分の中にある生まれながらの人が時々現れて，次のように言うことがあります。『あなたはわたしの視点から見ていないです』あるいは『あなたは何者でそのような判断ができるのですか』あるいは，次のように思うこともあるかもしれません。『もしかしたら，あなたの方が変わるべきじゃないですか。』しかし，わたしが天の御父の前に謙遜にひざまずき，真摯な気持ちで次のように尋ねます。『父よ，わたしは何を変えればよろしいでしょうか。』『どのような点を悔い改める必要があるのでしょうか。』『どのようなことが欠けているのでしょうか。』このような質問をするときに穏やかな気持ちを感じ，適切なときにわたしは主の声を聞きます。そして主の真理，すなわち主の永遠の真理がわたしの心にしみ込みます。

そのように静かな時間を取って，誠実で真摯な個人の祈りをささげることにより，天の御父からの啓示の窓が開きます。わたしたちは主の声を聞きます。主はわたしたちに語りかけてくださいます。御霊の静かな印象に耳を傾けるよう努め，わたしが改善できるそれらの事柄にもっと意識を向けることを天の御父に約束することにより，わたしにとって主の声を聞く能力が高められるように思えます。

真の変化が一日で起ることはめったにありません。わたしにとってもそうであると知っています。しかし，時がたつとともに，わたしたちは前よりもさらに進歩することができます。わたしたちが主の声に耳を傾け，主から受けた霊的な導きに基づいて行動するとき，主はわたしたちに主の御霊を注ぎ，承認してくださいます。主に認められたこと，そして御霊を感じること以上にすばらしいことはありません。聖霊は，わたしたちに対する天の御父の愛を確認してくださいます。わたしの場合，たとえこのような小さな進歩のステップであっても，主に近づく助けになっていると主は保証してくださっています。」

「最近，ある宣教師がわたしに次のような質問を尋ねました。『わたしたちが人々に教えている戒めをすべて守っていなければ，わたしたちは偽善者でしょうか。』これはとてもすばらしい質問です。わたしはここでわたしの答えを分かち合いたいと思います。わたしは，十二使徒定員会の一員として召されるのに完全である必要はないと知っています。わたしは自分が完全でないことをだれよりもよく知っています。ですから，わたしたちは，主に仕えるためには完全でなければならないのでしょうか。もちろん違います。そういう問題ではありません。

反抗と弱さの間には大きな違いがあります。偽善となるのは自分で守るつもりはない戒めを教えることです。それは偽善的であると言えるでしょう。しかし，戒めを教えた後につまずき，悔い改めることは，偽善ではありません。なぜなら，あなたはその戒めを守る意思があるからです。誠心誠意物事を行うとは，わたしたちはその戒めを守る意思があることを意味します。ですから，実際にすべて守る意思を持っているならば，聖約の道について教えたり，神の戒めについて教えたりすることに関して，偽善となることはまったくありません。あなたは，それらの戒めを守ることは祝福をもたらすことを知っており，証することができます。

モルモン書の中で，モロナイ6：8には次のように述べられています。『しかし，悔い改めて真心から赦しを求めた者は，その度に赦された。』もしわたしたちが過ちを犯し，悔い改めず，悔い改めるつもりがない場合には偽善的な部分が出てきます。誠実とは，わたしたちの行動と信条が完全に調和した状態です。わたしたちはそのように生活を送るよう努めるのです。しかし，わたしたちがもしそれをいつも行えるとは限らない場合，偽善となるでしょうか。いいえ。そこが悔い改めにおいて重要な点ですよね。わたしたちは，努力をしていても，失敗する事柄について悔い改めることができます。イエス・キリストの贖罪のおかげで，赦しはほんとうに与えられます。」

「愛する友人の皆さん，罪を真心から悔い改めるときに，キリストの贖いの犠牲がわたしたちの生活に完全な効力を及ぼすことができることを証します。……悔い改めの賜物は，御自身の子供たちに対する神の思いやりの表れであり，わたしたちが犯す罪の克服を助ける比類なき神の力の表れでもあります。」