セミナリー
1コリント15:29


1コリント15:29

「死者のためにバプテスマを受ける〔の〕は,なぜ……だろうか。」

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Baptismal font in the Ogden Utah Temple.

コリントの聖徒の多くは亡くなった先祖のためのバプテスマに参加しましたが,中には死者の復活を信じない者もいました。パウロは,わたしたちが死者のために儀式を行うのは,復活のときにキリストがわたしたち全員をよみがえらせてくださり,再び生きることができるという信仰によるものだという,ことを彼らが理解できるように助けました。この課では,神殿・家族歴史活動により有意義に参加することを望み,計画できるようになります。

応用の機会を設ける。福音を教えることで,生徒はイエス・キリストの福音に生き,その願望に基づいて行動したいと望み,考えられるようになります。学んだ真理を生徒が自分の生活に応用するための計画を立てる機会を,クラスの中で設けましょう。学んだことを応用するための計画を立てることで,生徒は授業で教えられた真理を実践する能力を高めます。

生徒の準備:生徒に,家系図を発表したり,福音や救いと昇栄の儀式を行う機会がなかった先祖の話をしたりする準備をしてきてもらいます。

学習活動案

証の大切さ

以下の活動は,生徒が,死者のために神殿で行われる活動と復活との関係について考えるのを助ける,気楽で楽しい方法です。必要に応じて,最初の2組の写真を,生徒にとって文化的になじみがあり,生徒を引きつけるようなものに置き換えてもよいでしょう。

以下の3組の写真を調べてみてください。各組の2枚の写真の関係について深く考えましょう:

1組目

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The Orchestra at Temple Square, May 2007. They are participating in the performance of the oratorio “Elijah” that took place in the Tabernacle on Temple Square.

タバナクル合唱団,「エリヤ」コンサート,2007年5月

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Portland, OR Six Stakes Dance Festival

2組目

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Vegetables, tomatoes, broccoli an carrots
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Young men running.

3組目

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Jesus Christ’s empty tomb - set at Goshen, Utah
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Daytime photo of the Guadalajara Mexico Temple.
  • 救い主の空の墓と現代の神殿の関係を,人にどのように説明しますか。

使徒パウロは,コリントで復活はないと教えている人々がいることを知ると,聖徒はすでに復活が現実のものであることを証していると指摘しました。

1コリント15:29 を読み,パウロが言及した行為を探しましょう。

  • 29節 でパウロが教えていることを,あなたなら自分自身の言葉でどのように述べますか。

  • 死者のためのバプテスマは,どのように救い主,救い主の贖罪,復活を証するのでしょうか。

生徒が前の質問に答えるのに助けが必要な場合は,この課の最後にある「注釈と背景情報」の項の情報を提供するとよいでしょう。

死者のためのバプテスマ

1コリント15:29 から学ぶことができる一つの真理は,バプテスマを受けずに亡くなった人でも,神殿で行われる業によって,この最も重要な儀式を受けることができるということです。

「生徒の準備」の活動をしてきた生徒に,バプテスマを受けずに亡くなった大切な人のことを発表してもらうとよいでしょう。これらの人々が,死者のためのバプテスマによってどのような影響を受けたか,またはどのような影響を受けるだろうかということについて,生徒に考えてもらいます。

ゴードン・B・ヒンクレー大管長(1910-2008年)は,神殿活動に参加することが,イエス・キリストとわたしたちをいかに結びつけるかについて教えています:

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Frontal half-length portrait of President Gordon B. Hinckley. President Hinckley’s hands are resting on the back of a chair. The image is the official Church portrait of President Hinckley as of 1995. This was President Hinckley’s last official portrait. President Hinckley died 27 January 2008.

「死者のための身代わりの働きは,わたしが知るほかのいかなる働きよりも,救い主御自身の身代わりの犠牲に近いと思います。それは報酬やいかなる種類の見返りも求めずに,愛を持って行われるものです。何とすばらしい原則ではないでしょうか〔1995年8月29日,イギリス,バーミンガムでのファイヤサイド〕。」

(Gordon B. Hinckley, “Excerpts from Recent Addresses of President Gordon B. Hinckley,” Ensign, Jan. 1998, 73)

  • 死者のためのバプテスマやほかの神殿活動に参加することは,わたしたちが救い主のようになるために,どのような助けとなりますか。

理解を深める

ある日学校で,友達と週末の予定について話し合っていると想像してみてください。ある友達は,自分のワードでほかの青少年と一緒に死者のためのバプテスマを行うため,神殿に行くのを楽しみにしていると言います。もう一人のの友達の真央は,とても困惑したような表情を浮かべて,こう聞きます。「死者のためのバプテスマ?それは何?」

  • 真央が理解できるような形でこの質問に答えるのに,どれくらい自信がありますか。

少し時間を取って,以下のリソースから一つ以上選択するか,独自のリソースを探して研究し,死者のためのバプテスマの儀式についての理解を深めましょう。研究しながら,この行為をよりよく理解したいと思っている真央のような人と共有できることを調べてください。

生徒のニーズを判断する。以下のリソースを提供して研究してもらうのではなく,生徒が自分でリソースを検索して発見できるようにする方がよいでしょう。これは,生徒が信頼できる情報源を見つける練習になります。

この課の最後にある「注釈と背景情報」の項にあるそのほかのリソースを研究することも,生徒の役に立つでしょう。

学んだことを生徒に発表してもらうだけでなく,死者のためのバプテスマの儀式のことをよく知らない真央のような人に,その教義を説明する練習をする機会も設けるとよいでしょう。この練習は,ロールプレイや,書いたことを発表してもらうことによって行うことができます。生徒を二人一組か少人数のグループに分け,多くの生徒が説明,発表,証をする機会を持てるようにしましょう。説明の際には,次のようなポイントが考えられます:

  • 死者のためのバプテスマの儀式が示しているのは,天の御父とその御子イエス・キリストが,わたしたち一人一人のことをどのように感じておられるかということです。

  • この儀式に参加した自分自身の経験。

学んだことに基づいて行動する

神殿・家族歴史活動に関する個人的な経験について考えてみましょう。これらの経験が有意義なものとなった理由と,直面した障害について,深く考えてください。次に,今日学んだことや感じたことをどのように応用するかについて,簡単な独自の計画を作りましょう。例えば,神殿参入,神殿推薦状を持つこと,バプテスマを受ける必要がある先祖の名前を見つけるためにFamilySearchを使うこと,神殿での経験をより有意義なものにするために何かをすること,霊感を受けた独自のアイデアを一つ考えること,などに関連した計画を立てるとよいでしょう。聖霊の促しに従い,あなたに最適な計画を作りましょう。計画を学習帳に書いてください。

注釈と背景情報

死者のためのバプテスマは,イエス・キリストとその復活と,どのように関連しているのでしょうか。

十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老は,次のように教えています:

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Portrait of Elder D. Todd Christofferson. Photographed in March 2020.

「死者の贖いに注ぐわたしたちの熱意,その決意のために注ぐ時間と経費は,とりもなおさず,イエス・キリストに対するわたしたちの証の表明なのです。それは主の聖なる属性と使命に関する最も力強い声明となっています。その証するところは第1にキリス トの復活であり,第2に贖罪の及ぶ範囲に際限のないことであり,……

わたしたちが死者にバプテスマを施すのは,彼らが復活することを知っているからです。」

D・トッド・クリストファーソン「死者の贖いと,イエスへの証『リアホナ』2001年1月号,10)

新約聖書時代のキリストの教会の会員は,死者のためにバプテスマを行いましたか。

身代わりのバプテスマが行われたのは,イエスが復活された後のことです。 1コリント15:29 は,聖書の中で死者のための身代わりのバプテスマについて述べている唯一の節ですが,ほかの古代文書でも初期のキリスト教徒によって死者のためのバプテスマが行われていたことが裏付けられています。

「イエス・キリストは,永遠の命を得るためにはバプテスマが必要だとお教えになりました( ヨハネ3:5 参照)。パウロ自身もバプテスマを受け,この重要な儀式によってわたしたちは『新しいいのちに生きる』ことができると教えました( ローマ6:4使徒9:18 も参照)。それにもかかわらず,天の御父の何百万人もの子供たちは,イエス・キリストを知ることなく,欠かすことのできないバプテスマの儀式を受けることなく亡くなっています。死者のためのバプテスマについてのパウロの言及は,初期の教会員が死者を贖うための神の計画を知っていたことを示唆しています( ヨハネ5:25,281ペテロ3:18-194:6 も参照)。」(New Testament Student Manual [2014], 385

末日のキリストの教会の会員が死者のためのバプテスマを行い始めたのは,いつでしょうか。

死者のためのバプテスマについの詳細情報は,どこで得られますか。

補足学習活動

神殿・家族歴史活動への参加

生徒が神殿・家族歴史活動に参加するのを鼓舞するために,十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老による話「子孫の心は向かうであろう」(『リアホナ』2011年11月号,24-27)を研究してもらってもよいでしょう。ベドナー長老は,青少年にどのようなことを勧めているでしょうか。それらのことを勧めているのはなぜでしょうか。神殿・家族歴史活動に参加することで,どのような祝福がもたらされるのでしょうか。あるいは,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「霊的なダイナマイト」(2:41)を見せてもよいでしょう。