2020
そこが知りたい
2020年12月


そこが知りたい

ヤレドの兄弟が石を光らせてほしいと主に願ったのは少し奇妙なことではないでしょうか?

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ノアと動物を乗せた箱舟

まず最初に,ヤレドの兄弟は「〔自分〕の望みに応じて……得られる」と信じて,信仰をもって祈りました(エテル3:2)。このことは,ヤレドの兄弟は「神には,なんでもできないことは〔ない〕」(ルカ1:37)と信頼していたことを意味しています。そして,主はヤレドの兄弟の信仰に満ちた願いを尊重されました。

また,ヤレドの兄弟はノアの箱舟という前例に従っていた可能性があります。船には火を携えることも窓を付けることもできないと主はヤレドの兄弟に言われました(エテル2:23-24参照)。でも聖書には,ノアの箱舟には「窓」があったと書かれています(欽定訳〔英文〕創世6:16)。ただし,「窓」と訳されたものは実際には窓ではなかったかもしれません。律法学者やほかの学者の中には,箱舟の「窓」は光り輝く貴い石だったと言う人もいます。(創世6:16,脚注a〔英語〕)ヤレドの兄弟はノアの箱舟の話を知っていたと思われます。(ヤレド人の記録には,創造からバベルの塔に至るまでの話が含まれていました〔エテル1:3-4参照〕。)そのため,ヤレドの兄弟の願いはそれほど奇妙なことではなかったかもしれません。