2022
ネルソン大管長が提示する,信仰を増すための5つのヒントを応用する
2022年4月号


デジタル版のみ:ヤングアダルト

ネルソン大管長が提示する,信仰を増すための5つのヒントを応用する

自分の信仰が揺らいでいるように感じるなら,預言者からの次の5つの提案に従ってください。

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救い主とほかの人々が祈ったり,読んだりしている場面の合成画像

わたしたちは皆,信仰が試されるような試練やプレッシャーに毎日直面します。時折,こうした困難が耐え難いものに思えるかもしれません。しかし実際には,わたしたち一人一人が信仰を持つことができることをわたしは保証します。

ラッセル・M・ネルソン大管長は最近,「〔わたしたちが〕すでに持っている信仰を〔認め,〕過小評価しない」ように勧めました。 1 ネルソン大管長は次のように述べています。

「信仰を行使するのは難しく思え圧倒されることもあります。何としても必要な祝福を受けるのに十分な信仰を奮い起こすことが,果たして自分にできるだろうかと思うことが,時にはあるかもしれません。……

主はわたしたちの人としての弱さを御存じです。人はだれでも,時には失敗することがあります。しかし主は,わたしたちには大きな可能性があることも御存じです。……

主は,御自分の完全な力にあずかるために,わたしたちが完全な信仰を持つようにとは要求しておられませんが,信じることを求めておられます。」 2

この真理を念頭に置いて,ネルソン大管長が推奨する,イエス・キリストを信じる信仰を日々少しずつ増し加えることのできる5つの方法について深く考えてみてください。

1.「研究する」

ヤングアダルトとして,わたしたちは非常に忙しい生活を送っています。しかし,人生は常に忙しいものであり,それでも,わたしたちは主のために時間を取って主の福音を研究することができます。ネルソン大管長はこう教えています。「救い主について学べば学ぶほど,主の憐れみ,主の無限の愛,主の力づけと癒し,主の贖いの力を信頼するのが容易になります。」 3

聖文を研究することは,必ずしも何時間も読み続けることではありません。たとえ20分,10分,あるいは5分であっても,一つのテーマについて深く考察することも研究の一環です。どれほど時間を費やしたかに関係なく,日々聖文のメッセージに対して心を開くなら,イエス・キリストを信じるわたしたちの信仰は増すでしょう。

聖典には,山を動かしたり,そのほかの奇跡を経験したりするのに十分なほどイエス・キリストに対する信仰をもっていた実在の人物の話が満ちあふれています。これらの話に没頭することで,皆さんは信仰の大切さをさらによく理解できるようになります。信仰とはどのようなものか,どうすれば信仰を揺るぎないものにできるか,また信仰を働かせることによってもたらされる奇跡について,さらに理解を深められるのです。

聖文にあるキリストの使命や教導の業,教義を研究することは,主を信じる信仰が自分の生活に及ぼす力,また主の贖罪がどのように自分に適用されるかを理解する助けになります。 4

2.「イエス・キリストを信じることを選ぶ。」

疑問を持つことに何の問題もありません。一人の少年が疑問を抱き,真理を知るために天の御父に尋ね求めたからこそ,教会が回復されたことを思い起こしてください。

疑問を抱いたり,知恵に不足していたりするなら(ヤコブの手紙1:5-6参照),聖文を調べ,正確な情報源を見つけ,それらの疑問について,祈りの中で天の御父に尋ねてください。御父はわたしたちが真理を探し求め,そして知るように望んでおられるので,わたしたちを誤った道へと導かれることはありません。

たとえ疑問や疑いを抱くことがあっても,ネルソン大管長は次のようにわたしたちに懇願しています。「信じることを選び,忠実であり続けてください。疑問の答えを,主とそのほかの正確な情報源に求めてください。信じたいという望みをもって研究してください。預言者の人生の断片にある傷や聖文の食い違いを見つけようと思いながら研究するのではありません。」 5

「でも,答えが見つからないような疑問や疑いがあるとき,どうすれば忠実でいられるだろうか」とわたしたちは思うかもしれません。

第1に,わたしたちは偽りや欠点を見つけようとするよりも,信じたいという望みをもって真理を研究し続けることができます。第2に,わたしたちは次のようなネルソン大管長の勧告に従うことができます。「疑い深い他の人々と語り合って〔自分たちの〕疑いを増長することはやめてください。霊的な発見の旅を主に導いていただけるようにしてください。」 6

これらのことを実践するならば,「すべてのことの真理を知るであろう」という約束について,聖霊が証してくださるでしょう(モロナイ10:5)

3.「信仰をもって行動する。」

聖文から,行いが伴わなければ信仰はあり得ないことが分かります(ジョセフ・スミス訳ヤコブ2:17参照)。

ネルソン大管長はこう言っています。「あなたにもっと信仰があれば,何をするでしょうか。考えてみてください。それについて書いてください。その後,何か信仰をもっと必要とすることを行うことによって,信仰をもっと深めてください。」 7

信仰による行いは,複雑である必要はありません。導きを見いだせると信頼して毎日聖典を手に取ること,天の御父が導いてくださるという信仰をもって祈ること,世の誘惑があっても日々戒めに従うことを選ぶこと,これらはすべて信仰による行いです。信仰に満ちたこれらの小さな行いをすればするほど,わたしたちが受ける信仰もまたますます深まっていくのです。

4.「ふさわしい状態で神聖な儀式に参加する。」

毎週の聖餐を含め,ふさわしい状態で神聖な儀式にあずかるという決意は,ネルソン大管長が教えているように,「あなたの人生に神の力を解き放ちます。」 8

七十人のタニエラ・B・ワコロ長老は,「儀式を受け,関連する聖約を尊ぶことにより,ますます闇が深まる世の中にあって驚くべき光と守りがもたらされる」と述べています。 9

天の御父は,神殿の儀式にあずかることで得られる祝福をわたしたち一人一人が刈り取るよう望んでおられます。これらの儀式を受けたいが,どこから始めればよいのか分からない場合は,これらの儀式に備え,ふさわしくなる方法を知るために,ためらわずにビショップに助けを求めてください。

5.「イエス・キリストの御名によって,天の御父に助けを求める。」

ネルソン大管長は次のように述べています。「信仰には努力が必要です。啓示を受けるには努力が必要です。しかし,『すべて求める者は得,捜す者は見いだし,門をたたく者はあけてもらえ』ます〔マタイ7:8〕。あなたの信仰を増し加えるために何が助けになるかを,神は御存じです。求め,そしてまた求めてください。」 10

ネルソン大管長が証しているように,天の御父とイエス・キリストはわたしたちを助けるためにそこにおられます。御二方はわたしたちを愛しておられるからです。信仰を育む方法を知るために,わたしたちはいつでも天の御父に助けを祈り求めることができます。そして,イエス・キリストを信じる信仰が育つと,わたしたちの信仰は人生における苦悩の山を動かし,「問題を比類のない成長と機会に変えられるようになります。」 11

ですから,自分の信仰が弱まっているように感じるなら,信仰が弱まるままにしておくのではなく,これらの力強いステップに従って,イエス・キリストとその福音を信じる信仰を育み始めてください。そうするときに,主は「弱さを強さに変え〔て〕」くださいます(エテル12:27)。そして,やがてあなたは自分の信仰が実際に霊的な山を動かせるほど十分に強くなるのが分かるでしょう。