インスティテュート
わたしたちの救い主イエス・キリスト


「わたしたちの救い主イエス・キリスト」,『赦しという神の賜物 教師用資料』(2021年)

「わたしたちの救い主イエス・キリスト」,『赦しという神の賜物 教師用資料』

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クリスタス像

第5週 教師用資料

わたしたちの救い主イエス・キリスト

この課で生徒は,イエス・キリストの贖罪に対する感謝の念が増すと,罪を悔い改めたいという望みも増すのはなぜかについて考えます。また,救い主の罪のない生涯がどのように正義の要求を満たしたので悔い改めが可能になったのか,説明できるようになるでしょう。生徒はイエス・キリストをたたえる理由を見つけ,なぜ再臨を喜びをもって待ち望むべきであるのか説明する機会も得ます。

教えるためのアイデア

第8章 第1部

イエス・キリストとその贖罪に対する理解を深め,感謝の念が増すと,主に対するわたしたちの愛と,悔い改めたいという望みが大きくなる

  • ポンテオ・ピラトがイエス・キリストをエルサレムの群衆の前に引き出している絵を見せて,授業を始めるとよいでしょう。この絵の背景を生徒に説明してもらい,それからマタイ27:22を全員で読み,ピラトが群衆に投げかけた質問を見つけてもらいます。少し時間を取って,この質問を生徒自身に投げかけ,彼ら自身の気持ちや感情について考えてもらいます。

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エルサレムでイエスを群衆の前に引き出すポンテオ・ピラト
  • あるいは,悔い改めたいという望みを引き起こしたイエス・キリストについて,第8章で読んだことを何でもよいので分かち合うよう生徒に勧めて,授業を始めるのもよいでしょう。それから,生徒に第8章の第3段落(「わたしはイエス・キリストを信じています。……」で始まる箇所)を読んでもらうとよいでしょう。アンダーセン長老の証でどこがいちばん印象に残ったか,生徒に尋ねてください。

  • 生徒にこの章の第8段落(「自分の罪について熟考し,……」で始まる箇所)を読み直してもらい,上記の見出しにあるのと同じような原則を見つけられるように,彼らを助けるとよいでしょう。

  • 以下の質問について話し合ように,生徒に勧めるとよいでしょう(生徒たちが見て読めるように,質問を掲示すると助けになるでしょう):

    • イエス・キリストの贖罪について理解を深めると,主に対するわたしたちの気持ちにどのような変化があるでしょうか。それによって悔い改めたいというの望みが強まるのは,なぜだと思いますか。

    • 過去に,救い主の犠牲に対する理解と感謝を深めるために,あなたはどんなことをしましたか(あるいは,今,何ができるでしょうか)。

イエス・キリストは罪のない人生を送られたので,正義の要求を満たすことがおできになった

  • 生徒がクラスの前にビデオを視聴していなければ,「イエス・キリストの上に堅固な基を築く」(2:47)を見せることで,章の残りを紹介することができます。

  • 「罪のない主の生涯」のセクションにある最初の2段落を読んで,生徒に,主が決して罪を犯されなかったためにおできになったことを見つけるように勧めるとよいでしょう。生徒はこの項の上記の見出しに述べられているのと似たような真理を見つけるでしょう。

  • クラスで,次の質問について話し合ってもらいます:

    • 正義の要求を満たすために,救い主はなぜ罪のない生涯を送る必要があったのでしょうか。

  • さらにクラス全体でモーサヤ 15:8-9アルマ34:16を読み,これらの聖句がその真理の理解にどのような内容を追加しているか,話すとよいでしょう。

  • 「罪のない主の生涯」のセクションの第3段落(「C・S・ルイスはこの概念を……」で始まる箇所)を読み直し,次の質問について話し合うとよいでしょう:

    • イエスはあらゆる点で誘惑を受けられましたが,罪は犯されなかったことを知ることはなぜ重要なのでしょうか。

    • この真理は,イエス・キリストの人格についてどのようなことを教えているでしょうか。

イエス・キリストはわたしたちの罪,悲しみ,苦痛を御自身に負われたので,わたしたちを完璧に理解しておられます。

  • 生徒に「ゲツセマネ」のセクションの第3-4段落(「オリブ山の裾にある……」で始まる箇所)を読むように勧めるとよいでしょう。上記の見出しと似たような真理を,生徒が見つけられるように助けてください。

  • その真理をさらによく理解できるように,アルマ7:11-13を読むとよいでしょう。また,救い主は生徒たちがこれまで苦しんできたこと,および今苦しんでいることのすべてを理解してくださっていると知ることによって,どのように祝福を受けてきたか,生徒に分かち合ってもらうとよいでしょう。

第8章 第2部

救い主の贖罪は,ゲツセマネで始まり,十字架上で続き,復活で完結した

  • ゲツセマネ,十字架上,そして園の墓のイエス・キリストの絵を見せるとよいでしょう。主の贖罪はどこで起きたのか,生徒に尋ねてください。

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ゲツセマネで祈られるイエス・キリスト
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カルバリに向けて自らの十字架を運ばれるイエス・キリスト
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墓でマリヤに御自分の復活した体をお見せになるイエス・キリスト
  • 「十字架の刑と十字架」のセクションの最初の3段落をすべてか,または抜粋した箇所を全員で読み,上記のこの項の見出しに似た真理を生徒が見つけられるように助けるとよいでしょう。

  • 次の質問のいずれか一方または両方について,話し合ってはどうでしょうか(グループに別れて話し合うのがよいでしょう):

    • 「主の完全な贖罪について語るとき,救い主ご自身が最も頻繁に言及されるのは十字架の刑です」(「十字架の刑と十字架」のセクションの第3段落)が,なぜこれは重要だと思われるのでしょうか。

    • 救い主が贖いの業を果たされた時間帯について考えるとき,救い主について(あるいは救い主から),あなたは何を学びますか。

  • 「十字架の刑と十字架」のセクションの最後の2段落にあるニール・A・マックスウェル長老の言葉を,生徒に読んでもらうとよいでしょう(小グループに分けた方が恐らくよいでしょう)。それから,少しの時間を割いて,生徒が救い主の贖いの犠牲に対して,感謝の思いを述べられるようにするとよいでしょう。(自分からそれをする生徒がいない場合は,教師がこのテーマについての自分の思いや気持ちを述べるとよいでしょう。)

イエス・キリストの復活によって,神のすべての子供たちは死から贖われ,神の御前に戻れるようになった

  • クラス全員に次の質問を投げかけるとよいでしょう:救い主の復活にかかわるどの真理が,あなたの悔い改めたいという望みを強めますか。必要に応じて,「主の死と復活」のセクションの,最初の4段落で言及されている真理を,生徒が見いだし,理解できるように助けてください。生徒が見つける真理は,上記の見出しに述べられている真理と似たものかもしれません。この真理をさらによく理解するために,ヒラマン14:15-17を読んで話し合うとよいでしょう。

  • また,次のように尋ねることもできます:救い主の再臨に関するどのような真理が,悔い改めたいと思うあなたの望みを強めますか。話し合いを深めるために,この章の最後のセクションから抜粋を用いることもできます(「約束された主の再臨」参照)。

  • イエス・キリストの生涯と贖罪について教師の証を述べるか,生徒たちに自分の証を述べるように勧めて,レッスンを終えるとよいでしょう。

次回に向けて

次週に備えて,次の質問を考えてくるように生徒を励ましてください。

  • イエス・キリストへの信仰を持つとはどのような意味でしょうか。イエス・キリストを信じる信仰は,悔い改めと赦しにどのように関係しているでしょうか。

  • どのようにすれば信仰と悔い改める能力を増し,赦されたことを感じられるでしょうか。