インスティテュート
『永遠の家族 教師用資料』(宗教200)の紹介


『永遠の家族 教師用資料』(宗教200)の紹介」『永遠の家族 教師用資料』

「はじめに」『永遠の家族 教師用資料』

『永遠の家族 教師用資料』(宗教200)の紹介

「永遠の家族」コースへようこそ!天の御父の計画における家族の教義の研究を通して,ヤングアダルトがイエス・キリストのもとに行くのを助ける機会を受け入れてくださったことに感謝しています。本教科課程は,生徒が救い主への改心を深めるよう導く,キリストを中心とした,学習者に焦点を当てた経験を育む助けとなるように用意されています。

本コースの目指す成果

宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的は次のとおりです。

わたしたちの目的は,青少年とヤングアダルトが,イエス・キリストの教えと贖罪について理解し,それに頼り,神殿の祝福を受ける資格を得,天の御父とともに永遠の命にあずかるため,自分自身と自分の家族と周りの人々を備えることができるよう助けることです。(『福音を教え学ぶ—宗教教育セミナリー・インスティテュートの教師ならびに指導者用手引き』1参照)

本コースは,宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的を達成するうえで,生徒が以下のことを行えるよう助けるのを目的としています。

  • 天の御父の救いの計画における家族の中心的な役割について説明する

  • 家族に関する疑問や問題を永遠の視点から分析する

  • 個人や家族の問題や社会的な圧力に対処する際,イエス・キリストを信じる信仰をもって行動する

  • 神聖な聖約を交わして守り,家族関係を強めようと努力する中で,イエス・キリストの教えを実践する

  • 家庭生活における神聖な責任を果たす能力を高め,さらに天の御父とイエス・キリストに似た者となる

本手引きの構成

本手引きの内容は,生徒がクラスの内外で有意義かつ教化されるような経験を得られるよう助けることを目的としています。各課は,クラス用準備資料と,教師用資料から成っています。この二つの資料は,生徒がよく考えて準備し,学習により深く取り組み,天の御父とイエス・キリストにさらに似た者となれるような形で行動できるよう助けるために用意されています。

元七十人のキム・B・クラーク長老は,生徒(と教師)が深く学ぶためにしなければならないことについて,次のように教えています。

画像
キム・B・クラーク長老

深く学びたいという心からの望み,いつでも学びたいという心と思いがあるならば,またそのような望みに従って行動するならば,主はあなたを祝福してくださいます。自分にできることを行うときに,すなわち信仰をもって祈り,備え,学び,積極的に取り組み,最善を尽くすときに,聖霊はあなたを教え,学んだことに従って行動できるようあなたの能力を高め,主が望んでおられる人物になれるようあなたを助けてくださいます。(「全身全霊で学ぶ」『リアホナ』2017年8月号,33)

クラス用準備資料

クラス用準備資料は,教師と生徒の双方がクラスに備えて学習するために用意されています。この資料には,聖文や教会指導者からの教えのほか,レッスンのテーマに関連した追加のリソースを提供する「さらに深く知る」セクションが含まれています。

また,クラス用準備資料には,生徒が学習を深めて,クラスにより良く備えて参加する助けとなる質問や活動も含まれています。例えば,第10課「結婚の新しくかつ永遠の聖約」のクラス用準備資料は,生徒にとって,永遠の結婚の聖約と結び固めの儀式に関する聖文や教会指導者の教えを研究する機会となります。その後,生徒は以下の活動を行うように勧められます。

画像
話し合いの図

教師用資料

各課は50分のレッスン時間を想定しています。週一回,90分以上のクラスでは,二つの課を組み合わせて行うことが推奨されています。

教師用資料にある各課の導入部には,意図されているレッスンの成果が記載されています。導入部に続く「教えるための提案」では,レッスンの構成や内容,話し合いの提案,応用へのアイデアが提供されています。

教師用資料を研究する際には,生徒が準備してきたことをどのように引き出すかに着目してください。第10課の次の指示は,その一例です。

画像
教えるための指示の図

生徒が準備してきたことを常に引き出すことにより,生徒が毎回クラスに備えることの大切さを実感し,深く学ぶための手助けができます。

画像
アイコン,深く考える

本コースを教えるのに備えて深く考える

皆さんや生徒がクラスの前に行うのと同じように,このコースを教える準備をする際にも,深く考える時間を取ってください。まず,一つか二つのレッスンに目を通し,クラス用準備資料と教師用資料に慣れ親しむようにします。この二つの教材は,教える準備をする際に一緒に使うように用意されていることに留意してください。その後,次の質問について深く考えてください。「各課の準備資料を研究するよう生徒を励ますには,どのような方法があるだろうか。」「準備資料を予習してきていない生徒にもクラスに参加してもらうには,何ができるだろうか。」

注:生徒がクラスでの話し合いのために準備をしていれば,教師は永遠の家族に関連する教義や原則についての意義ある深い話し合いに素早く進めることができると分かるでしょう。これにより,生徒がレッスンで見つけた真理を教師と生徒がどのように応用できるかを探る時間をより多く取れるようになるはずです。

教える準備を効果的なものとするには

天の御父は,皆さんが備え,御父の子供たちを教える際に,助けを与えてくださいます。聖文を熱心に研究し,福音に従って生活するよう努めることが,教える準備をするうえで御霊の導きを受けるのにふさわしくなる助けとなるでしょう。

各課のクラス用準備資料と教師用資料を研究する際,生徒の必要を理解できるように主の助けを祈り求めてください。十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は,次のように教えています。

画像
ジェフリー・R・ホランド長老

柔軟でいてください。特に御霊の導きに対してです。レッスンプランに時間の余裕を残してください。証を述べて,今起きている問題に関する話し合いを導くために,レッスンを少し短くする必要がある場合は,御霊の促しがあり適切であれば,そうしてください。……

……忘れないでください。生徒とは何かを入れる容器ではなく,燃え立たせるべき火なのです。(「天使と驚き」〔教育システム訓練放送での説教,2019年6月12日〕,broadcasts.ChurchofJesusChrist.org

特に,クラスの時間に二つの課を組み合わせて行う場合は,生徒の必要について考え,御霊の導きを求めてください。そのようにすることは,教師用資料のどの部分を記載されているままに使用し,どの部分を生徒にとってより有意義な学習経験を提供するために調整するか決めるうえで助けとなります。これには,教師用資料のどの部分を強調し,どの部分を要約すべきかを決めることも含まれます。

各課を教える準備の一環として,以下の質問を幾つか自問すると助けになるでしょう。

  • 聖霊の導きを受け,生徒の必要が理解できるように祈っただろうか。どのレッスンの内容が生徒にとって最も適切かをどう見極めることができるだろうか。生徒に対する愛をどのように伝えることができるだろうか。

  • 聖文や教師用資料を含め,クラス用準備資料を十分に理解していると思えるだろうか。生徒の必要を満たすうえで,調整を加える必要がある事柄が何かあるだろうか。

  • このレッスンの中で,生徒が救い主に焦点を当て,聖霊から学びを得られるよう助けるにはどうすればよいだろうか。

  • 熱心に学ぶよう勧め,生徒がレッスンに没頭できるよう助けるにはどうすればよいだろうか。生徒が学んだことを応用するための個人の計画を立てるうえで,必要な時間を確実に取れるようにするにはどうすればよいだろうか。

  • 生徒が帰属感を感じられるような学習環境を創り出すには,どうすればよいだろうか。どうすれば,生徒が尊重され,受け入れられ,気兼ねなく考えを分かち合い,学び合えると感じられるように助けることができるだろうか。(教義と聖約88:78,122参照)。

障害のある生徒のためにレッスンを調整するには

教える準備をする際には,特別な必要を抱えている生徒に配慮してください。そのような生徒も参加でき,成功を収められるよう,活動内容や求める事柄にも調整を加えてください。詳しい情報は,Disabilities(「障害」)ページdisabilities.ChurchofJesusChrist.org)にあるリソースを参照してください。

本コースでの単位の取得方法

インスティテュートの卒業に向けて単位を取得するには,生徒が以下の要件を満たす必要があります。

  • 少なくとも全課の75パーセント分,準備資料を学習する。

  • 開催された授業の75パーセントに出席している。

  • 以下の4つの学習経験の一つを完了している。

    1. 学習帳をつける。

    2. 準備資料にあるすべての質問や活動に対する答えを記録する(生徒は学習帳や回答を提出する必要はないが,学期の終わりに,完了したものを教師に見せる必要があることに留意しておく)。

    3. 3つのエッセイの質問に対する回答を書く。

    4. コースの内容に関連した独自の学習プロジェクト(教師の承認が必要)を計画し,完了する。(詳しくは,インスティテュート「学習の質を高める経験」ページ〔ChurchofJesusChrist.org〕を参照。)

画像
アイコン,記録する

自分の考えを記録する

このコースを通して生徒に経験してほしいと望む事柄について考えてください。生徒が有意義な学習経験ができるように,どのようなことを計画しているか,自分の考えや印象を幾つかリストアップしてください。