インスティテュート
『回復の礎 教師用資料』(宗教225)の紹介


「『回復の礎 教師用資料』(宗教225)の紹介」『回復の礎 教師用資料』(2019年)

「『回復の礎 教師用資料』(宗教225)の紹介」『回復の礎 教師用資料』

『回復の礎 教師用資料』(宗教225)の紹介

『回復の礎 教師用資料』(宗教225)の紹介

『回復の礎』へようこそ!生徒たちがイエス・キリストと回復された福音に対する改心を深めるうえで,助け手となる機会を受け入れてくださりありがとうございます。

宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的は次のとおりです:

わたしたちの目的は,以下のことができるよう,青少年とヤングアダルトを助けることです。すなわち,イエス・キリストの教えと贖罪について理解し,それに頼る,神殿の祝福を受ける資格を得る,天の御父とともに永遠の命にあずかるため,自分自身と自分の家族と周りの人々を備えることです。(『福音を教え学ぶ—宗教教育セミナリー・インスティテュートの教師ならびに指導者用手引き』1)。

本コースの目的

本コースは,生徒を以下のように助けることを目的としています。

  • イエス・キリストと主の回復された福音に対する生徒の証を強める。

  • 福音の原則と教義に従って生活し,さらに天の御父とイエス・キリストのようになることに関して,生徒の望みと努力を増し加える。

  • 霊的な知識を得る原則を応用し,情報源を評価するうえで経験を積む。

  • 回復にかかわる基本的な教義,啓示,歴史的出来事を見いだし,説明する。

本手引きの構成

本手引きの内容は,生徒がクラスの内外で有意義かつ教化されるような経験を得られるよう助けることを目的としています。各課は準備資料と教師用資料で構成されています。

準備資料

準備資料は,教師と生徒の双方が,学習することでクラスに向けて備えられるように作成されました。関連する歴史的背景や写真,聖典や教会指導者の教えに加えて,セクション「さらに深く知る」ではその課に関連のあるその他のリソースが紹介されています。

準備資料には,生徒がクラスにおける学習経験を深めるうえで助けとなる質問や活動も載っています。例として,第6課「モルモン書—わたしたちの宗教のかなめ石」の準備資料では,神に近づくうえでモルモン書がどのような助けとなるか,モルモン書がいかにして生活にさらなる祝福をもたらしてくれるか,教師と生徒が教会指導者の教えを学ぶ機会が設けられています。

モルモン書に見いだされる教えを学び,それに従って生活することは,あなたが神に近づくうえでどのような助けとなってきましたか。あなたがさらに主のようになるために役立ったモルモン書の聖句にはどのようなものがありますか。これらの質問に対する答えを所定の欄に記録してください。考えを分かち合う準備をしてクラスに参加しましょう。

七十人のキム・B・クラーク長老は,深く学ぶには準備と真剣な取り組みが求められることを教えています。

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キム・B・クラーク長老

深く学びたいという心からの望み,いつでも学びたいという心と思いがあるならば,またそのような望みに従って行動するならば,主はあなたを祝福してくださいます。自分にできることを行うときに,すなわち信仰をもって祈り,備え,学び,積極的に取り組み,最善を尽くすときに,聖霊はあなたを教え,学んだことに従って行動できるようあなたの能力を高め,主が望んでおられる人物になれるようあなたを助けてくださいます。(「全身全霊で学ぶ『リアホナ』2017年8月号,33)

教師用資料

教師用資料は,準備する中で学んだ事柄を話し合うよう生徒を招くうえで教師を助け,また主と回復された福音に対する理解と証を深めるうえで生徒を助けられるように作成されました。各課のはじめには,想定される学習結果についての説明が載っています。続く「教えるための提案」では,レッスンの構成や内容,話し合いの提案,応用へのアイデアが提供されています。

以下の第6課からの抜粋は,教師用資料により,生徒の準備がどのように生かされるかを示す例です。

生徒を少人数のグループに分け,彼らが神に近づくうえで役立ったモルモン書の聖句を分かち合い,説明してもらいます。(準備資料を学習してきた生徒は,セクション 4の最後に記録した内容を参照できます)。そのほか,自分の選んだ聖句に記されている教えに従って生活することが,さらにイエス・キリストのようになるうえでどのように役立ったか,同じくグループ内で話し合うよう生徒たちに勧めるとよいでしょう。

本手引きの各課を読む中で,教師用資料が生徒の準備してきたことをどのように生かしているかという点に注目してください。生徒が準備してきたことを想定して常に教えるなら,彼らは毎回のクラスに備えてくることの重要性を感じられることでしょう。

教師用資料は,「福音を教え学ぶときの基本」にも沿っています(『福音を教え学ぶ』1023-3138-41参照)。この基本には,生徒がイエス・キリストの福音の教義と原則を見つけ,理解し,それらが真実かつ重要であることを感じられるように助け,また生徒たちが教義と原則について説明し,分かち合い,証するよう招くことが含まれます。

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本コースを教えるのに備えて深く考える

時間を取って一つか二つの課に目を通しましょう。あるいは,教える準備をする中で併用されることを想定して,どのように準備資料と教師用資料が作成されているかをよく理解できるようにしてください。クラスでより豊かな経験を得られるよう生徒が準備するのを助けるうえで,どのような方法が考えられるでしょうか。

生徒に焦点を合わせ,本コースから有意義な経験を得られるよう,どのように生徒を助けることができるでしょうか。

クラスの中でも外でも,学習者としての役割を果たすよう生徒たちに期待し,彼らを励ますこことによって,皆さんは生徒たちを祝福することができます。次のような方法で,これを実践することができます:生徒が準備してきたことを生かす,準備資料または課のテーマに関する質問をするよう勧める,教義と原則を自分の言葉で説明するとともに関連のある経験や証を分かち合う機会を与える,回復された福音の真理にさらによく従って生活するよう勧める。

十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は次のように教えています。

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ジェフリー・R・ホランド長老

わたしたちは今以上に力強い教師となることができます。この気が遠くなるような務めに取り組むに当たり,どうか次のことを覚えておいてください。生徒とは何かを入れる容器ではなく,燃え立たせるべき火なのです。(Jeffrey R. Holland, “Angels and Astonishment” [Church Educational System Training Broadcast, June 12, 2019], ChurchofJesusChrist.org/broadcasts/article/article/2019/06/14holland

教師用資料で提案されているレッスン構成は,生徒が霊的な促しを認識し,それに従えるよう,クラスで十分な時間を確保するのに役立つでしょう。資料はそのほか,学んだ事柄を応用し,さらに天の御父とイエス・キリストのようになるよう生徒に勧めるうえでも助けとなるはずです。第19課「死者の贖い」から,これに関する例を検討してみましょう。

家族歴史に取り組むうえで相談に乗ってくれるよう頼める人がいるか,生徒たちに考えてもらいましょう。すでに家族歴史活動に長けている生徒がいれば,クラスでだれかの相談にのるよう彼らに勧めます。時間があれば,生徒たちに家族歴史のウェブサイト,ChurchofJesusChrist.org/family-historyを見せてもよいでしょう。いっそう家族歴史に携わる方法に関するアイデアを,サイト内で検索するよう勧めます。

ラッセル・M・ネルソン大管長による次の言葉を分かち合ってください。

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ラッセル・M・ネルソン大管長

今年,家族歴史活動と神殿の業をさらに行うために何を犠牲にしたらよいか,恐らく時間の犠牲が望ましいですが,そのことについて祈りの気持ちで考えてください(ラッセル・M・ネルソン「2017年ルーツテック:家族発見の日—オープニングセッションChurchofJesusChrist.org)。

結びに当たり,さらに家族歴史と神殿奉仕に携わるうえで具体的にどのような犠牲を払うか,あるいはどのような手段を取るか,祈りの気持ちで深く考え,書き留めるよう生徒たちに勧めましょう。

本コースは一学期制コース向けに作成されたもので,50分間のレッスンが28課まで用意されています。クラスが週1回で90-100分間の場合,クラス1回ごとに2つの課を合わせて教えてください。教師用資料の内容すべてを網羅することを気にかけるよりも,とりわけ生徒が自分にかかわりのある教義や原則に対する理解を深め,彼らがそれらの真理にさらによく従って生活できるよう助けることに重点を置いてください。

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本コースを教えるのに備えて深く考える

準備する中で学んだ事柄をクラスで分かち合うよう生徒に勧めるうえで,どのような方法が考えられますか。準備資料を学習してこなかった生徒にも携わってもらうために,何ができるでしょうか。

教える準備を効果的なものとするには

天の御父は,御自分の子供たちを教えるうえで皆さんが備えるのを助けてくださいます。福音に従って生活しようとする皆さんの熱心な努力は,皆さんが教える準備をする中で御霊を受けるにふさわしくなる助けとなります。

準備する際,生徒の必要と状況に応じられるよう,適切な範囲で教師用資料に調整を加える方法を検討します。調整に関しては,大管長会のダリン・H・オークス管長の勧告に従ってください。

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ダリン・H・オークス管長

〔ボイド・K・〕パッカー会長は,まず基本に従い,それから調整をするようにと度々教えています。生徒に教える所定のレッスンをしっかりと土台にしていれば,御霊に従ってそこに調整を加えることができるのです。しかし,この柔軟性について話すとき,基本に従うよりも先に調整を加えてしまうという危険が存在します。バランスが大切です。これは常に継続する課題です。まず基本に従い,それから調整を加えるというアプローチは,しっかりとした土台にとどまるうえで役立つものなのです。(Dallin H. Oaks, “A Panel Discussion with Elder Dallin H. Oaks” [Seminaries and Institutes of Religion satellite broadcast, Aug. 7, 2012], broadcasts.ChurchofJesusChrist.org

教える準備の一環として,以下を自問すると助けになるでしょう。

  • 聖霊の導きを受けるために祈っただろうか。

  • 準備資料を学んだだろうか。

  • 教師用資料をしっかりとした土台にできているだろうか。生徒の必要を満たすうえで,調整を加えるべき事柄があるだろうか。

  • クラスで聖典から効果的な学びを得るにはどうすればよいだろうか。

  • この課において,生徒が救い主に焦点を当て,聖霊から学びを得られるよう助けるにはどうすればよいだろうか。

  • 福音のこうした側面にかかわる原則について,生徒が学び,理解し,証を育めるよう助けるうえで,最も効果的な方法は何だろうか。

  • クラスに向けた準備,また日々の経験を通して生徒が学んだ事柄を有意義な形で取り入れるには,何ができるだろうか。

  • 各生徒がレッスンに十分に参加できるよう,どのように助けられるだろうか。

  • 各クラスで活用する学習活動やアプローチに変化を持たせるにはどうすればよいだろうか。

  • 御霊を招き,生徒が互いに教え,学び合う特権と責任を持てるような学習環境を作るには,どうすればよいだろうか(教義と聖約88:78122参照)。

障がいのある生徒のためにレッスンを調整するには

教える準備をする際には,特別な必要を抱えている生徒に配慮してください。活動や期待される事柄に調整を加え,彼らが参加し,成果を得られるように助けましょう(disabilities.ChurchofJesusChrist.orgの障がいに関するリソースページ参照)。

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考えを記録する

本コースを通して生徒たちに経験してほしいと望む事柄について考えてください。生徒が有意義な学習経験を得られるよう助けるうえでどのような計画を立てているか,自分の考えを幾つか記録しておきましょう。

生徒が単位を取得するには

インスティテュートの卒業に向けて単位を取得するには,生徒が以下の要件を満たす必要があります。

  1. 少なくとも全課の75パーセント分,準備資料を学習する。

  2. クラスの75パーセントに出席する。

  3. 3つの学習経験のうち1つを達成する:学習帳をつける,3つの論文問題に回答する,(教師の承認を得て)コース内容に関連した個人学習プロジェクトを計画して実践する(詳細については次のサイトを参照:ChurchofJesusChrist.org/si/institute/learning-experiences)。

生徒が準備資料にあるすべての質問と活動への回答を記録している場合も,学習経験に関する要件を満たしていると見なされます。回答の記録を生徒に提出してもらう必要はありません。学期の終わりに,仕上げた回答を見せてもらうだけで構いません。