インスティテュート
第7課 教師用資料:神権の回復


第7課 教師用資料:神権の回復「回復の礎 教師用資料」(2019年)

第7課 教師用資料「回復の礎 教師用資料

第7課 教師用資料

神権の回復

背教の時代の後,神の神権の権能は地上に回復されました。この回復は,末日聖徒イエス・キリスト教会の組織の下地を作りました。このレッスンでは,神権がなぜ主の教会に不可欠であるのか,そして儀式によってわたしたちはどのように救い主の力にあずかることができるのかについて学びます。

教えるための提案

教え,学ぶことを向上させる

生徒が将来なり得る姿を見てください。トーマス・S・モンソン大管長は,「人を見るとき,現在の姿ではなく,将来なれる姿を見る責任が〔わたしたちには〕あるのです」と教えています(「人が将来なり得る姿を見る」『リアホナ』2012年11月号,70)。天の御父と同じような目で,あなたも生徒を見ることができるように祈ってください。そうすることで,さらによく各生徒の価値を理解し,天の御父が御自分の子供たち一人一人を愛し,関心を持っておられることを感じるようになるでしょう。

神権は主の教会に不可欠である

生徒が到着する前に,以下の質問を見せ,クラスが始まったらそれぞれの考えを分かち合うよう伝えます。

  • 最近ではいつ神権によって祝福を受けたと感じましたか。

十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老の次の教義の言葉を見せます。

神の神権と,その鍵,儀式,神の起源,そして地上でつながっているものを天でつなぐ能力は,まことの神の教会にとって不可欠であり固有のものであって,それがなければ,末日聖徒イエス・キリスト教会ではありません。(ジェフリー・R・ホランド「最も際立った特性『リアホナ』2005年5月号,43,太字強調付加)

  • ホランド長老のどの言葉が印象に残りましたか。なぜでしょうか。

生徒に共有と議論を深めてもらいながら,生徒がホランド長老の言葉をより深く理解できるよう,以下のテーマや質問を幾つか使ってもよいでしょう。すべての質問を行おうとするよりも,1つか2つの質問についてじっくり議論することのほうが重要である場合もあります。準備資料から学べることを生徒に教えることで,議論を高めることもできます。

注意:このレッスンの後半では,儀式について議論します。生徒たちが儀式の重要性を学び理解できるよう,これについての議論をするための十分な時間を残しておいてください。

神権は主の教会にとって不可欠です(準備資料のセクション 1参照)。

  • 主の教会において神権が不可欠なのはなぜだと思いますか。神権が回復されなかった場合,どんな知識や鍵が失われていたでしょうか。

  • どのような点で,神権はわたしたちの生活に欠かせないのでしょうか。

神権は神の起源です(準備資料のセクション 1参照)。

  • 神権はどのようにして回復されたのでしょうか。

  • 神権の回復から,天の御父とイエス・キリストについてどのようなことが学べるでしょうか。

神権の鍵は主の教会にとって不可欠です(準備資料のセクション 2参照)。

  • 神権の鍵とは何ですか。

  • 神権の鍵はあなたの生活においてどのように祝福をもたらしてきましたか。

生徒が体験を分かち合い,神権の証とその回復について学ぶとき,神権の回復があなた自身の生活にどのような祝福をもたらしたかについて,あなた自身の感謝や証を分かち合ってもよいでしょう。

神権の儀式と聖約はわたしたちの救いにとって不可欠である

ペテロ,ヤコブ,ヨハネからメルキゼデク神権を受けた約2年後の1832年9月に,ジョセフ・スミスは,神権についてより良い理解につながるある啓示を受けました。これには,神権の権能を通じて行われる儀式を守ることで,わたしたちが神のみもとへ戻れる準備の手助けとなるという真理が含まれていました。生徒に,教義と聖約84:18-22を学習し,儀式がどのように神のみもとへと戻る準備となるのかを見つけてもらいます。

  • これらの節によれば,神権の儀式を通して,どのような重要な祝福を受けられると書かれていますか。

  • 「神性の力」という言葉の意味として,どのようなものが考えられるでしょうか。(生徒が答えた後に,「神性の」は「神のような」という意味であると示唆してもよいでしょう。神性の力には,わたしたちが神のようになることを助ける神の力が含まれています。)

デビッド・A・ベドナー長老が語った次の言葉を見せて読み,「神性の力」という言葉の考え得る意味について生徒に探してもらいます。

神権の儀式は神性の力に通じる道へと扉を開きます。……人間の精神と死すべき言語は,「神性の力」という霊的な言葉の意味を正確に,または適切に定義できません。しかし,贖罪の祝福の完全性—つまり罪からの贖い,善を行い善となるための強さ,個人の平和の霊的な賜物,あるいは失望,不平等,不公平,心配事などに向き合うための埋め合わせの能力—は,神性の力の少なくとも一部を,間違いなく構成します。……救い主のもとに来るためには,まずバプテスマの門をくぐり,聖霊の賜物を受け,次いで,救い主とその贖罪の祝福へと至る聖約と儀式の道を力強く歩み続けなければなりません2ニーファイ31章参照)。「キリストのもとに来て,キリストによって完全にな〔る〕」には,神権の儀式が不可欠です(モロナイ10:3230-33節も参照)。儀式がなければ,神性の力さえも,人は無限にして永遠の主の贖いの犠牲がもたらす祝福をすべて享受することはできません(アルマ34:10-14参照)。(デビッド・A・ベドナー,Power to Become〔2014年〕,75-77)

  • ベドナー長老の言葉から,「神性の力」について何を学べますか。神権の儀式の目的については,何を学べますか。(生徒の言葉を使って,次のような真理を書いたり,見せます。神権の儀式や聖約を通じて,わたしたちは主の贖罪による祝福にあずかることができ,それによって主のような者になる力を授かるのです。)

  • アロンとメルキゼデクの神権の特定の儀式は,どのような点で救い主の贖罪の祝福を受ける助けとなると思いますか。(必要に応じて,時間を取って,生徒に準備資料のセクション 3にある言葉を見直すよう促します。)

生徒に数分の時間を与え,最近参加した神権の儀式について深く考えてもらいます。そのときどう感じたか,儀式が彼らの永遠の進歩にとってどのような意味をもたらしたか,考えてもらいます。そして,生徒に,以下の質問を見せて,考えてもらいます。

  • 今日学んだことを応用するためには,どんな儀式があなたにとって意義深いと思いますか。(受けた印象を記録し,それに従って行動するよう促します。)

  • 今日,何を学び感じましたか。それによって,神権の儀式に参加したいという気持ちは高まりましたか。

必要に応じて,神権の権能,鍵,儀式がどのように天の御父の愛を感じる手助けとなるのかについて,生徒にそれぞれの証を共有してもらいます。

次回に向けて

生徒に,それぞれの生活における教会の役割とは何かを考えてもらいます。次回のレッスンの準備資料を学習する際,主が末日聖徒イエス・キリスト教会の忠実なる会員にあずける祝福を見つけるよう,生徒たちに勧めます。