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第12課 教師用資料:シオンの大義の確立


「第12課 教師用資料:シオンの大義の確立」回復の礎 教師用資料

「第12課 教師用資料」回復の礎 教師用資料

第12課 教師用資料

シオンの大義の確立

シオンの大義を確立するよう主に命じられた後,初期の聖徒たちはミズーリ州ジャクソン郡に集合の地を建設し始めました。本課は,生徒たちが現代にシオンを築き上げる助けとなる方法を見つけられるようにすることを目的としています。

教えるための提案

主は御自分の民に,シオンの大義を確立する助けとなるよう望んでおられる

人生で何を行うことを自分に望んでおられるのかが分かるよう助けを求めて天の御父に何度祈ったことが何回あるか,生徒たちに考えてもらいます。

1829年の春,教会が組織される以前に,ジョセフ・スミスがオリバー・カウドリ,ハイラム・スミス,ジョセフ・ナイトに代わって啓示を受けたことを説明します。彼らはいずれも,主が自分に行うよう望んでおられることを知りたいと思っていました。参考となる聖句(教義と聖約6:611:6; 12:6)をホワイトボードに書きます。

生徒には,主が彼ら一人一人に伝えられたことは何かを考えながら,これらの聖句を黙読してもらいます。

  • 「シオンの大義を起こして確立する」とはどういう意味だと思いますか(教義と聖約6:6)。

一人の生徒に,準備資料のセクション 1にあるジョセフ・スミスの言葉を読んでもらいます。または,ビデオ「Teachings of Joseph Smith: Preparing for Zion」(1:42)を見せてもいいかもしれません。ほかの生徒には,ジョセフ・スミスがシオンについてどんなことを教えたか,考えてもらいます。

  • あらゆる時代の神の民がシオンという大義に関心を寄せてきたのは,なぜだと思いますか(準備資料で学んだことを生徒に思い出してもらいます)。

ホワイトボードに,次のような空欄のある文を書きます。____ことによって,わたしたちはシオンを築くことができます。

1830年11月から12月にかけて,ジョセフ・スミスは聖書の霊感訳に取り組んでいたときに,古代の預言者エノクとその民に関する啓示を受けたことを説明します。一人の生徒にモーセ7:18-19,21,もう一人の生徒に教義と聖約97:21を読んでもらいます。ほかの生徒には,シオンについて主がどんな説明をしておられるか,聞き取ってもらいます。

  • シオンに関するこの主の説明から,現代にシオンを築くのに役立つどんなことが学べるでしょうか。(生徒たちの答えを,ホワイトボードの空欄の下に書きます。生徒たちの回答は様々でしょうが,例えば次のような答えが出るかもしれません。わたしたちは心と思いを一つにすることによって,義にかなった生活を送ることによって,貧しい人や助けを必要としている人に手を差し伸べることによって,心の清い者になることによって,シオンを築くことができる。

  • 「心を一つにし,思いを一つにした」家族,ワード,支部は何が違いますか。

生徒に,準備資料のセクション 1にある十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老の言葉を読み返してもらいます。「心を一つにし,思いを一つにする」方法を見つけるよう,生徒に伝えます。生徒の報告を聞いたうえで,救い主を生活の中心に置き,教会の指導者に従うという項目をホワイトボードのリストに加えてもいいかもしれません。

  • 救い主を生活の中心に置き,教会の指導者に従うことはシオンに住む人のようになるうえでどのように役立つでしょうか。

聖徒たちは,ミズーリ州ジャクソン郡にシオンの町を築こうと試みた

聖徒たちがモーセ7章を読んで,主の再臨の前に主の民が再び集められて新たなシオンの町を築くことを知ったことを説明します(モーセ7:62参照)。モーセ7章に記録されている啓示を受けた数か月後,預言者ジョセフ・スミスは教会の大会中にさらなる啓示を受け,将来築かれるシオンの町について新しいことを明らかにしました(教義と聖約45章)。

シオンの町についてどんな説明があるか考えながら教義と聖約45:66-71を一緒に読むよう,生徒たちに言います。

  • この啓示は初期の聖徒たちにどのような影響を与えたと思いますか。

ジョセフ・スミスが後に啓示を通して,シオンの町の「中心地」がミズーリ州インディペンデンスになることを知ったことを生徒たちに思い出してもらいます(教義と聖約57:3)。

  • 聖徒たちがジャクソン郡にシオンを築くのに妨げとなったことは何でしょうか(生徒に,準備資料のセクション 2から学んだことを思い出すように言います。)。

  • ジャクソン郡から追い出された後,聖徒たちはどのような疑問を持ったでしょうか。

シオンは義の原則によってのみ建てることができる

聖徒がミズーリ州の暴徒によってジャクソン郡から追い出された後,ジョセフ・スミスが「なぜ神はこれほどの災いをシオンにもたらすのか」「神はいかにして〔シオン〕を在りし日の姿に戻されるのか」という疑問に苦しんだことを,説明します(「エドワード・パートリッジらへの書簡,1833年12月10日」josephsmithpapers.org)。やがて,主はジョセフに,聖徒が迫害され追放された理由について,教えを与えられました。

クラスの半分には教義と聖約101:2-3,6-8を,残りの半分には教義と聖約105:3-6を読み返してもらいます。これは生徒が予習した準備資料のセクション 3にも載っています。生徒に,次の質問をよく考え,自分の考えを発表してもらいます。

  • 聖徒たちがミズーリ州ジャクソン郡にシオンの大義を築く妨げとなったことは何でしょうか。

  • 主はシオンを建設したいと望む末日の人々に,どのような行動や態度を求めておられるでしょうか(ホワイトボードに書いた____ことによって,わたしたちはシオンを築くことができます。という言葉の下のリストに生徒の答えを加えます)。

ミズーリ州インディペンデンスはシオンの「中心地」ですが(教義と聖約57:3),預言者ジョセフ・スミスは「聖徒たちが集まる場所はどこもシオン」であると教えました(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』 186)。今日,シオンには,世界中にある教会のステークが含まれます。

ジョセフ・スミスが語った次の言葉を見せます。

「わたしたちはシオンを築き上げることを最大の目標としなければなりません。」(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』186

  • シオンについて学んだことを基にして考えると,シオンを築き上げることを最大の目標としなければならないのはなぜだと思いますか。

生徒に時間を与え,初期の聖徒たちの経験やシオンの建設に関する啓示から学んだことを復習してもらいます。自分の家庭,ワード,支部にシオンを築くために今できることは何か,深く考えてもらいます。思いついた考えや受けた印象を記録しておくよう勧めてもいいかもしれません。数人の生徒にこれからやろうと思うことを発表してもらってもよいでしょう。あまりにも個人的なことは言わないよう,念を押します。

次回に向けて

主は御自分の聖徒がシオンを築くための助けとなるよう,奉献,道徳,健康,安息日などの律法を示されたことを説明します。生徒たちには,次回のレッスンでこうした項目を幾つか学ぶ機会があることを強調します。こうした律法の幾つかについて自分なりに発見したことを発表できるよう準備して次回のレッスンに来るよう,生徒に伝えます。