インスティテュート
『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』の紹介(宗教250)


『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』の紹介(宗教250)」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』(2023)

「はじめに」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』

『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』の紹介(宗教250)

イエス・キリストとその永遠の福音へようこそ!ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のように述べています:「世界の歴史の中で,これほど,救い主についての知識が個人的に必要不可欠で,一人一人の人間に直接かかわる時代はかつてありませんでした。」(「純粋な真理,純粋な教義,純粋な啓示『リアホナ』2021年11月号,6)このコースは,イエス・キリストを信じる信仰を増し加え,主の永遠の福音への理解を深め,個人の生活において主の力と贖罪にあずかる自信を高めるすばらしい機会を生徒にもたらすことでしょう。

このコースの目的

宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的は,「以下のことができるよう,青少年とヤングアダルトを助けることです。イエス・キリストの教えと贖いについて理解しそれに頼る。神殿の祝福を受ける資格を得る。天の御父とともに永遠の命にあずかるため,自分自身と自分の家族と周りの人々を備える。」(『福音を教え学ぶ—宗教教育セミナリー・インスティテュートの教師ならびに指導者用手引き』x)。

このコースは,教師である皆さんと生徒が以下の目的を達成できるよう助けるために作成されています:

  • イエス・キリストを信じる信仰と,贖罪を通して人を強め,清め,完全にする主の力を信じる信仰を増し加えるための学習経験に携わる。

  • 啓示を受ける能力を高める。

  • 天の御父の贖いの計画においてイエス・キリストが果たされる神聖な役割を見つけ,説明し,証する。

  • 主の戒めを守り,主との聖約の関係を尊ぶことによって,イエス・キリストの忠実な弟子になるという決意を強める。

  • 救い主に対する愛を深め,救い主と天の御父に感謝を示す方法を探す。

このコースの構成

このコースは,レッスンが28課あり,6つの単元に分かれています。各単元では,前世,現世,来世における主の使命の重要な側面を採り上げています。

各課は50分のレッスン時間を想定しています。週に一度,90分の授業を行っているクラスでは,同じ単元内のレッスンであれば,テーマが密接に関連しているため,2課分をまとめて教えることができます。

各課は,クラス準備資料と教師用資料から成っています。これらのレッスンは,準備の際によく考えるように促し,より深い学習に取り組むよう生徒を励まし,生徒がさらに天の御父とイエス・キリストに似た者となれるような行動を起こす助けとなるように作成されています。

教科課程を学ぶときは,生徒の必要を最もよく満たす方法を知ることができるように,主の助けを祈り求めてください。十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は,次のように教えています:

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ジェフリー・R・ホランド長老

「柔軟でいてください。特に御霊の導きに対してです。レッスンプランに時間の余裕を残してください。証を述べて今起きている問題に関する話し合いに導くためにレッスンを少し短くする必要がある場合は,御霊の促しがあり,適切であればそうしてください。……

……忘れないでください。生徒とは何かを入れる容器ではなく,燃え立たせるべき火なのです。」(「天使と驚き」〔宗教教育セミナリー・インスティテュート訓練放送での説教,2019年6月12日〕,broadcasts.ChurchofJesusChrist.org

クラス準備資料

クラス準備資料は,教師と生徒の双方がクラスに備えて学習できるように用意されています。この資料には,聖文や教会指導者からの教え,ビデオ,レッスンのテーマに関連する追加のリソースが載った「さらに深く知る」セクションが含まれています。

また,クラス準備資料には,生徒にさらに深く学ぶよう促し,クラスでの話し合いに貢献できるように準備してもらうための質問や活動も収められています。例えば,第4課「主の創造物に目的と喜びを見いだす」のクラス準備資料では,生徒は次のような活動を行うように招かれます:

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第4課 実践活動

準備資料を活用することは,生徒が「研究によって,また信仰によって学問を求め〔る〕」(教義と聖約88:118)助けとなります。十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老は,次のように教えています:

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デビッド・A・ベドナー長老

「信仰によって学ぶ望みを持つには,外からの影響を受けるだけでなく,霊的,精神的,肉体的な努力が必要です。……

……自分で知識を得るために生徒自身が信仰を働かせ,主体的に学ばなければならないのです。」(「信仰によって学ぶ望みを持つ『リアホナ』2007年9月号,20)

霊的な学習を熱心に求める者はそれを受けることができるという主の約束を,生徒に強調する機会を見つけるとよいでしょう(マタイ7:7教義と聖約42:6188:63参照)。

教師用資料

教師用資料にある各課の導入部には,学習者の成果として目指している事柄についての説明が載っています。この導入部に続く「教えるための提案」には,レッスンの構成,聖文や教会指導者からの教え,強調すべき真理,話し合いのヒント,応用のためのアイデアなどが載っています。

教師用資料を研究する際には,生徒が準備してきたことをどのように引き出すかに着目してください。生徒が準備して参加していることを前提に一貫して教えるなら,彼らは毎回のクラスに備えてくることの重要性を感じることでしょう。(注:授業中にほかの内容を紹介すると,それに時間を費やしてしまうため,生徒が準備資料を研究して学んだことや感じたことを分かち合えなくなる可能性があることを心に留めておきましょう。)

第4課からの抜粋の以下の最初の質問は,教師用資料によって,生徒が準備してきたことがどのように生かされるかを示す一例です:

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第4課の質問の切り抜き
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アイコン,深く考える

このコースを教えるのに備えて深く考える

生徒がクラスの前に行うのと同じように,皆さんもこのコースを教える準備をする際に,深く考える時間を取ってください。まず,一つか二つのレッスンに目を通し,クラス準備資料と教師用資料に慣れるようにします。教える準備をする際,この二つの資料がどのようにともに使うように意図されたものかに留意してください。その後,以下の質問について考えてください:

  • これらの資料を生徒に対して効果的に用いるために,どのような姿勢や手法を取り入れることができるでしょうか。

  • 生徒がクラスでさらに豊かな経験ができるように,準備をするよう生徒を促すにはどのような方法があるでしょうか。

  • 準備資料を予習していない生徒にも参加してもらえるよう,どのような工夫ができるでしょうか。

教える準備をどのように効果的に行えるだろうか

皆さんが備え,天の御父の子供たちを教えるときに,御父は助けてくださいます。聖文を熱心に研究し,福音に従って生活するよう努めることが,御霊の導きを受けるにふさわしくなる助けとなるでしょう(教義と聖約11:21参照)。

生徒とともに学び,生徒を教える備えをする際,以下の質問を一つ以上自問すると助けになるでしょう:

  • 聖霊の導きを受け,生徒の必要が理解できるように祈っただろうか。生徒に最も適した事柄を見極めるにはどうすればよいだろうか。

  • 自分は聖文,クラス準備資料,教師用資料をしっかりと土台にしていると感じているだろうか。生徒の必要に合わせて,調整が必要な事柄はあるだろうか。

  • このレッスンで,生徒が救い主に焦点を当て,聖霊から学べるよう助けるにはどうすればよいだろうか。

  • 生徒一人一人が十分に参加できるよう助けるには,どうすればよいだろうか。クラスの間に,学んだことを実践するための個人計画を立てる時間を確保するにはどうすればよいだろうか。

  • どうすれば,尊重され,受け入れられ,気兼ねなく互いに分かち合い,学び合えると生徒に感じてもらえる学習環境を作り出すことができるだろうか(教義と聖約88:78,122参照)。

障害のある生徒のためにレッスンをどのように調整できるだろうか

教える準備をする際には,特別な必要を抱えている生徒に配慮してください。そのような生徒も参加でき,成功を収められるよう,活動内容や求める事柄にも調整を加えてください。詳しくは,disabilities.ChurchofJesusChrist.orgの障害者のページに載っているリソースを参照してください。

単位を取得するには何が求められるだろうか

インスティテュートの卒業に必要な単位を取得するために,生徒は以下の要件を満たす必要があります:

  1. 準備資料を全課の75パーセント以上学習する。

  2. 授業に75パーセント以上出席する。

  3. 次の学習経験のいずれかを達成する:学習帳をつける;3つのエッセイの質問に対する回答を書く;(教師の承認を得て)コース内容に関連した個人学習プロジェクトを計画して完了する;準備資料にあるすべての質問や活動に対する答えを記録する。(注:生徒は回答を提出する必要はなく,学期の終わりに,完了したものを教師に見せるだけでかまいません。)詳しくは,インスティテュート「学習の質を高める経験」ページを御覧ください。

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アイコン,記録する

自分の考えを記録する

このコースで生徒にどのような学習体験をしてもらいたいか,考えてみてください。生徒が有意義な学習体験ができるように助ける計画について,自分の考えを幾つか挙げてみましょう。