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第12課 教師用資料:イエス・キリストの教えの中に純粋な真理を見いだす


「第12課 教師用資料:イエス・キリストの教えの中に純粋な真理を見いだす」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』(2023年)

「第12課 教師用資料」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』

第12課 教師用資料

イエス・キリストの教えの中に純粋な真理を見いだす

ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のように述べています:「キリストの純粋な教義には,力があります。それを理解し,実践しようとするすべての人の生活を変えます。」(「純粋な真理,純粋な教義,純粋な啓示『リアホナ』2021年11月号,6)この課は生徒にとって,イエス・キリストの教えによって自分の人生がどのような影響を受けてきたかを分かち合う機会となります。生徒はまた,福音の意味について話し合い,福音に従って生活することにもっと集中するために何ができるかを考えるよう招かれます。

教えるための提案

イエス・キリストは人生を変える真理を教えておられる

この資料に掲載されている絵か,自分で選んだイエス・キリストが教えている姿を描いた別の絵を見せ,「〔イエス・キリストは〕最高の教師〔であり,〕これまでにも,そして今後も,キリストよりも偉大な教師は存在しない」(ジェフリー・R・ホランド「教え,宣べ伝え,癒す『リアホナ』2003年1月号,13)理由を生徒に分かち合ってもらうとよいでしょう。

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「弟子の務めについて教える救い主」ジャスティン・クンツ画

有意義な話し合いができるように,以下の質問を幾つか尋ねるとよいでしょう:

  • 救い主の教えは,教えを聞いた人々にどのような影響を与えましたか。(準備資料のセクション1に載っている例を復習してもよいでしょう。)主の教えは,皆さんの生活にどのような影響を与えましたか。

  • イエス・キリストの教えによって,人生に深く永続的な影響を及ぼしたいと望むなら,わたしたちは何をしなければならないでしょうか。(ヨハネ3:217:1713:17と準備資料のセクション1にあるホランド長老の言葉を読み返すとよいでしょう。その後,次のような原則を見つけるよう生徒に勧めることができます:主の教えに従って行動するとき,わたしたちはその教えが真実であることを知り,光を増し加え,幸福を味わうことができる。

準備資料のセクション1で,自分の生活に影響を与えた救い主の教えを選ぶよう勧められていたことを生徒に思い出してもらいます。生徒はまた,自分の生活に関連していると思われる教えを探すこともできました。数分時間を取って,生徒に,準備資料のセクション1で自分が選んだ聖句とそれに伴う3つの質問を見直してもらいます。この活動をまだ行っていない生徒には,自分が分かち合える救い主の教えを見つけるように勧めます。

生徒に,各自が選んだイエス・キリストの教えと,準備資料に載っている3つの質問のうち少なくとも一つの質問に対する答えを分かち合ってもらいます。この活動はクラス全体で行うこともできますし,生徒を少人数のグループに分けて,順番に分かち合ってもらうこともできます。

イエス・キリストはニーファイ人に福音の意味を教えられた

以下のシナリオを一緒に読んでください:

アメリアは何年も教会から離れていましたが,最近また教会に集うようになりました。みんな親切にしてくれていますが,お話やレッスンの間は戸惑いを覚え,落ち込んでしまうのです。ある日,失意の内にいるアメリアからこう言われました。「この前,福音は『良い知らせ』という意味だとだれかが言っているのを聞いたわ。でも,わたしにはとてもそう思えないのよ。福音は複雑そうだし,期待されていることも多すぎて,祝福というより,重荷のように感じてしまうわ。」

  • お話やレッスン,福音についての話し合いの中で,アメリアのような気持ちを抱かせてしまう可能性があるものには,どのようなものがあるでしょうか。

  • アメリアは,福音の意味や目的について,どのような誤解を抱いている可能性があるでしょうか。

教え方と学び方を改善する

生徒とともに学ぶ。偽善売教がもたらした悲惨な結果を味わった後,忠実であり続けたアルマの時代の教会員は,信仰において「確固として動かず」(アルマ1:25),「教えを説く者は聞く者よりも偉いわけではなく,教える者は学ぶ者よりも偉いわけではないので,……このように,彼らは皆,平等であ〔る〕」(アルマ1:26)ことを認識していました。対等な者として生徒に接するなら,生徒とともに学び,生徒から学ぶことにもっと抵抗がなくなるはずです。生徒が何を考え,何を感じているかについてあなたが心から関心を示すとき,生徒がどのように感じるのか深く考えてみてください。

生徒に3ニーファイ27:13-14,19-21を読み直してもらい,救い主が教えられた福音の重要な要素を見つけてもらいます。

その後,有意義な話し合いができるように,以下のような質問をするとよいでしょう:

  • 救い主によれば,主の福音に従って生活することの基本的な要素と究極の祝福にはどのようなものがあるでしょうか。(生徒が次の真理を見いだせるように助けてください:イエス・キリストを信じる信仰を働かせ,悔い改め,バプテスマを受け,聖霊を受け,最後まで堪え忍ぶならば,終わりの日に神の御前に染みのない状態で立つことができる。

  • イエス・キリストを福音の中心に据えることで,アメリアの福音に対する考え方や感じ方はどのように変わるでしょうか。救い主に焦点を合わせることから,福音に対する考え方や,福音に従う生き方にどのような影響を受けてきましたか。

  • イエス・キリストと主の福音の基本的な要素から焦点が外れてしまうと,どのような困難に直面する可能性があるでしょうか。(準備資料のセクション2にあるダニエル・K・ジャッド兄弟の言葉を読み返すとよいでしょう。)福音の基本から焦点が外れてしまったのはどのようなことが原因でしたか。基本的なことに焦点を合わせておくために,最も助けになったのはどのようなことでしたか。

準備資料のセクション2にあるディーター・F・ウークトドルフ管長の言葉を生徒に読み返してもらい,福音の基本的な原則と応用にさらに焦点を合わせるために自分にできることを記録してもらいます。

また,福音に従って生活しようと努力する中で,最も重要なことに焦点を合わせるために自分にできることを進んで分かち合ってくれる人が何人かいないか,生徒に尋ねてもよいでしょう。

最後に,イエス・キリストの永遠の福音に従って生活することのすばらしさと力について自分で証を述べるか,生徒の一人に証を述べてもらって終えるとよいでしょう。