セミナリー
教義と聖約および教会歴史 セミナリー教師用手引き 序文


教義と聖約および教会歴史 セミナリー教師用手引き 序文

わたしたちの目的

宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的:

「わたしたちの目的は,以下のことができるよう,青少年とヤングアダルトを助けることです。イエス・キリストの教えと贖いについて理解しそれに頼る。神殿の祝福を受ける資格を得る。天の御父とともに永遠の命にあずかるため,自分自身と自分の家族と周りの人々を備える。」

この目的を達成するために,わたしたちは生徒に,聖典と預言者の言葉に見いだされるままの福音の教義と原則を教えます。これらの教義と原則を,生徒が理解し教化されるような方法で教えます。わたしたちは,生徒が学習の過程における自らの役割を果たすよう助けます。また,福音を他の人々に教える備えができるように彼らを助けます。

これらの目的を達成する助けとして,あなたと生徒は,一緒に聖文を研究するときに次の「福音を教え学ぶときの基本」を取り入れるように勧められています:

  • 御霊によって教え,学びます。

  • 愛と敬意と目的意識のある学習環境を作ります。

  • 毎日聖文を研究し,コースの聖典を読みます。(聖文読書状況を確認するための表はこの手引きの最後の付録,LDS.org,およびstore.lds.orgから入手できます〔アイテム番号10494300〕。)

  • 聖典と預言者の言葉の背景と内容を理解します。

  • 福音の教義と原則を見つけ,理解し,それらが真実であり重要であることを感じ,それらを応用します。

  • 福音の教義と原則を説明し,分かち合い,証します。

  • 重要な聖句と基本的教義に精通する。

この教師用手引きは,これらの目的を達成する助けとして作成されたものです。

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聖典を読む少女

セミナリーと日曜日の青少年教科課程

青少年がイエス・キリストの福音に改心するように助ける

一致した取り組み

大管長会は,親,教師,指導者に「青少年が自分自身の研究と信仰によって福音を学び,自分の力で福音の真実性を見いだし,自らの経験,洞察,証を分かち合うことで家族や他の人々を強めることができるようにする」よう呼びかけています。そうすることによって,彼らは「改心に通じる道を」歩むことができます。(『救い主の方法で福音を教える』2)

神権指導者の指示の下,若い男性,若い女性,日曜学校,セミナリーは,協力し,青少年がこれらの目的を達成するのを助けるための教科課程を作成しました。各組織は青少年を強めるうえで独自の役割を持っていますが,すべての青少年教科課程の中心的な目的は,青少年を救い主のもとへ導き,主の福音への改心をもたらすことです。各青少年組織の教科課程は,他の青少年組織の教科課程と調和するように用意されています。以下がその例です:

  • 「救い主の方法で教える」(このセクションはセミナリーの教材にも,日曜日の青少年教科課程にも含まれています)は,青少年の各組織が共同で作成したものであり,教師,親,指導者が救い主の教え方を学ぶのを助ける教材です。(『福音を教え学ぶ—宗教教育セミナリー・インスティテュートの教師ならびに指導者用手引き』v–vii『救い主の方法で福音を教える』4-5参照)。「救い主の方法で教える」では,学んだ神聖な真理を自分のものとすることができるように,信仰をもって行動し,学習者としての役割を積極的に果たすように,救い主が人々をどのように助けられたかを探求します。福音を教え学ぶ際のこれらの原則は,すべての青少年組織の教科課程の中に組み込まれています。

  • すべての青少年組織の教科課程は,同じ基本的な教義を強調しています。セミナリーの教科課程で強調されている基本的教義は,青少年教科課程で教えられている基本的な教義上の原則と一致しています。日曜日のクラスで,青少年教科課程は毎月これらの教義のうちの一つに焦点を当てます。セミナリーでは,これらの教義は青少年が各標準聖典を学習する中で強調されます。この一致した取り組みにより,日曜日に学んだ真理がセミナリーで学ぶ事柄によって強められ,逆にセミナリーで学んだ真理が日曜日のクラスで強められます。すべての青少年教科課程で中心となる同じ教義を強調することにより,青少年も教師も親も,統一感を経験することができます。

  • 各組織の教科課程は,青少年が福音に対する理解と証を増し,福音を他の人に教える方法を学ぶことができるように用意されています。これを成し遂げるために,セミナリーの教材と青少年教科課程は,青少年がより積極的に学習者としての役割を果たし,自分自身で福音の真理を見つけ,その真理を人に説明し,分かち合い,証するように助けることを目指しています。

  • 日曜学校,若い男性,若い女性,セミナリーで教えるように召された人々は,福音を教え学ぶアプローチの中に一貫性を見つけることでしょう。セミナリーの教材も青少年教科課程も,青少年がさらに深く改心するように助けることに焦点を当てています。この共通の目的があるおかげで,日曜日の青少年教科課程を使用している教師のために用意された訓練資料やメディアの多くは,セミナリーでも活用され,LDS.orgにも含まれています。

特別な側面

各青少年組織には,青少年が福音に改心するのを助けるために果たすべき特別な役割があります。(『救い主の方法で福音を教える』12-13)例えば,日曜学校,若い男性,若い女性のクラスで使われる教科課程は,毎月一つの基本的な教義上の原則に焦点を当てます。それとは対照的に,セミナリーの生徒は,標準聖典を最初から最後まで学ぶ中で福音の教義と原則を学びます。

日曜日のクラスで福音を項目ごとに学ぶことにより,青少年は真理の様々な側面について調べたり,互いに教えあったりする機会を通して,特定の教義に対する理解を深めることができます。セミナリーでは,青少年はそれらの同じ教義を聖典の中にある関連する真理の背景の中で見つけ,理解することができ,さらに聖典中の人物の生涯や教えの中にそれらの教義が例証されているのを見ることができます。さらに,聖典を最初から最後まで学ぶことによって,青少年たちは「天の御父が聖文を通じて実際に自分に語りかけておられるという確信と,聖文を調べれば自分の問題と祈りに対する答えが見つかるという確信」を増すことができます(ハワード・W・ハンター,“Eternal Investments”〔教会教育システム宗教教育者への講話,1989年2月10日〕,2;LDS.org)。また青少年は聖典に親しみ,未来の宣教師,指導者,そして親として,聖文を効果的に使うことができるようになります。福音の教義を研究するこの二つの方法は,青少年たちが福音に対する理解を深め,福音を人に教える備えができるように,互いに機能します。

レッスンの準備

主は,主の福音を教える人々に,「『聖書』と完全な福音が載っている『モルモン書』の中にあるわたしの福音の原則を教え」るように命じられました(教義と聖約42:12)。さらに,「信仰の祈りによって……与えられる」これらの真理を「御霊に導かれるままに」教えるべきであると指示しておられます(教義と聖約42:13-14)。それぞれのレッスンを準備するときは,聖文と,聖文に含まれている教義と原則を理解する助けとして,よく祈って御霊の導きを願い求めてください。さらに,生徒が聖文を理解し,聖霊から教えを受け,学んだことを応用したいという気持ちを感じられるように,生徒を助ける方法を計画するときに,御霊の促しに従う必要があります。

このコースでは,あなたが準備し教えるときの最も重要なテキストは教義と聖約です。あなたは教える章や節を,よく祈って研究する必要があります。話の筋,人物,場所,出来事を含めて,聖句ブロックの背景と内容を理解するように努めなければなりません。各聖句ブロックの背景と内容についてよく分かるようになったら,そこに含まれている教義と原則を見つけ,その中で生徒が理解し応用すべき最も重要な真理はどれか,判断する必要があります。焦点を当てるべき事項を見つけたら,次に,その聖句に含まれる神聖な真理を生徒が学び応用するのに最も役立つ教え方,採り上げ方,活動を決めることができます。

この手引きは,あなたがそのようなプロセスを踏めるように助けることを意図したものです。教える聖句ブロックに応じて注意深くレッスン資料を検討してください。聖句ブロックに関する教え方の提案をすべて使うか,それとも一部だけ使うか,自分で決めることができます。あるいは,生徒の必要と状況に合わせて,提案されている教え方に工夫を加えることもできます。

生徒が各レッスンの聖句ブロックの全体を学べるように助けることが大切です。そうすることによって,生徒は聖文の記録者が伝えようとしているメッセージの全容を理解することができます。しかし,レッスンを準備する段階で,あなたは手引きの中にあるすべての教え方の提案を使う時間がないことに気づくでしょう。生徒が,福音の真理が真実であり重要であると感じ,それらを生活に応用するように助けるため,聖句ブロックのどの部分を強調すべきかを決める時,御霊の導きを求め,生徒の必要をよく祈って深く考えてください。時間が足りない場合は,節のまとまりを短く要約したり,次の節のまとまりに移る前に生徒が原則や教義を素早く見つけるように導くことで,レッスンを部分的に変更する必要があるかもしれません。

レッスン資料にどのような工夫を加えるか考えるときは,十二使徒定員会のダリン・H・オークス長老が述べた次の勧告に従ってください:

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〔ダリン・H・オークス長老の画像〕

「パッカー会長は度々,まず最初に身につけてから適応させるようにと教えてくれました。指定されているレッスンに十分精通していれば,その後,御霊に従って変えることができます。」(「ダリン・H・オークス長老とのパネルディスカッション」〔宗教教育セミナリー・インスティテュート衛星放送,2012年8月7日〕,si.lds.org

教える準備をするときは,特別な必要を抱えている生徒に配慮してください。彼らが成功できるように,活動や期待を調整します。親や指導者と連絡を取ることは,生徒の必要を理解するのに役立ち,また生徒に有意義で教化される経験をうまく提供する助けにもなります。

レッスンを準備するときは,LDS.org(モバイルデバイスの場合は福音ライブラリー)にあるメモおよび日記ツールを使用してもよいでしょう。これらのツールは,聖典,大会説教,教会機関誌の記事,およびレッスンに印をつけるために使うことができます。レッスン中に使用するメモを追加して保存することもできます。これらのツールの使用方法についての詳細は,LDS.orgメモおよび日記のヘルプページを参照してください。

デイリークラス教師用手引きを活用する

はじめに(聖句ブロックの紹介)

聖句ブロックの紹介では,各レッスンの聖句ブロックの背景と内容の簡単な概要が提供されています。

節のまとまり(セグメント)と背景の要約

聖句ブロックはしばしば,特定のトピックや行動に焦点を絞った,より小さな部分すなわち「節のまとまり(セグメント)」に分けられます。節のまとまり(セグメント)の表示には,それらの節のまとまりに記されている出来事や教えの簡単な要約が伴います。

教え方のヒント

教え方のヒントでは,福音を教える原則と方法が説明されています。これらは,教師として向上するための取り組みに役立ちます。

レッスン内容

レッスン内容には,あなたが研究し,教える際の指針が記されています。これには,質問,活動,引用文,図,表などを使った教え方のアイデアが提案されています。

教義と原則

聖文の研究から自然に引き出される教義や原則が太字で表示されているので,あなたはそれらを容易に見つけ,生徒との話し合いの中で強調することができます。

写真と絵

教会指導者の写真,および聖典の出来事の絵は,利用可能であれば教えるときに提示することができる視覚教材です。

余白

余白は,聖霊の促しを感じるときに,メモや原則,経験,その他のアイデアを書くなど,レッスンの準備をする際に利用できます。

注釈と背景情報

レッスンによっては,歴史的背景や特定の概念,聖句についてあなたが理解を深められるように,追加の引用と説明が加えられています。クラスで質問に答える準備をしたり,さらなる洞察を与えたりするために,このセクションの情報を使うとよいでしょう。その他の注釈は,LDS.orgのオンライン版の手引きの中で見つけることができます。

教えるためのその他のアイデア

教えるためのその他のアイデアは,一部のレッスンの終わりに記載されています。これは,レッスン内容の本文中に示されていないか,強調されていない教義と原則を教えるための提案です。また,DVDプレゼンテーションやLDS.orgの動画など,映像メディアを用いる提案も挙げられています。その他の教え方のアイデアは,LDS.orgのオンライン版の手引きの中で見つけることができます。

デイリーセミナリープログラム(リリーストタイムおよび早朝)

この手引きには,デイリークラスの教師のために,次の項目が含まれています:「デイリークラスのための160のレッスン」「教え方のヒント」「マスター聖句と基本的教義を教えるための補助資料」

デイリークラスのレッスン

レッスンの構成

この手引きの各レッスンでは,特定の概念,教義や,原則ではなく,聖句ブロックに焦点が当てられています。この構成は,あなたと生徒が配列順に聖文を研究し,聖典の本文から自然に浮かび上がってくる教義と原則について話し合うために役立ちます。生徒は聖文の背景を学んで教義や原則を見つけるとき,その真理に対する理解を深めることができます。生徒はさらに,霊感を受けた聖文の記録者が伝えようとしたメッセージの全容をもっとよく知り,理解することができるようになります。この方法で聖文を教えることは,生徒が個人の聖文研究を通して永遠の真理を見いだし,それを応用する方法を学ぶ助けとなります。

各レッスンで,聖句ブロックのすべてが強調されるわけではありません。霊感を受けた記録者のメッセージ全体に照らしてそれほど重要ではない場合,あるいは生徒の状況に当てはまらない場合,その聖句ブロックを強調することはありません。あなたには,生徒の必要と関心に応じて,これらの資料に工夫を加える責任があります。あなたはレッスン資料の中の特定の教義や原則を強調したり,手引きの中で詳しく扱われている聖句ブロックのセグメントをそれほど強調しない選択をすることによって,この手引きのレッスンアイデアに工夫を加えることができます。レッスンを準備し,教えるときは,このような変更を行う助けとして聖霊の導きを求めてください。

教義と原則

レッスン内容の本文中に,幾つかの重要な教義と原則が太字で強調されているのを目にするでしょう。これらの教義と原則が教科課程の中で明確にされているのは,次の理由によります。(1)聖句ブロックの中心となるメッセージを反映している。(2)生徒の必要と状況に特によく当てはまっている。(3)生徒が主との関係を深めるために役立つ重要な真理である。ただし教義と聖約には,教科課程の中で明確にされている真理よりもはるかに多くの真理が教えられているということに留意する必要があります。聖文には「様々な状況で様々な人の必要に適合する真理の組み合わせが無限に」あると,ボイド・K・パッカー会長は教えています(“The Great Plan of Happiness”〔教義と聖約/教会歴史に関するCESシンポジウム,1993年8月10日〕,LDS.org『セミナリーを教える』69,LDS.orgも参照)

教えるときには,聖文にある教義と原則を見つける機会を絶えず生徒に与えてください。生徒は見つけた真理について述べるとき,教義や原則についてこの手引きの中で述べられている表現とは違う言葉を,しばしば用いるかもしれません。また,教科課程の中で明確にされていない真理を指摘するかもしれません。生徒が答えを述べるときに用いた言葉が手引きで使われている言葉と違っている,あるいは教科課程の中に述べられていない真理に言及したという理由で,生徒の答えは間違っていると思わせないように気をつけてください。ただし,生徒の言葉が教義的に正しくない場合,あなたには,愛と信頼の雰囲気を保ちながら,生徒が自分の言葉を訂正できるように優しく助ける責任があります。そうすることによって,クラスの生徒たちに大切な学習経験を与えることができます。

学習進度

この手引きには160のレッスンが載せられています。このコースを教える年度の長さを考慮し,必要に応じてレッスンと進度に工夫を加えるとよいでしょう。学習進度ガイドの例については,この手引きの最後にある付録を参照してください。デイリークラスの教師のための学習進度ガイドは,1学年36週(180日)に基づいて作成されていて,20回の「フレックスデー」があります。フレックスデーは,日々のレッスンに手を加えたり,生徒が重要な聖句や基本的教義をマスターするのを助けたり,以前学んだ資料を復習したり,スケジュールを調整するために活用することができます。

補習課題

デイリーセミナリープログラムで生徒に補習課題を与える際に,『教義と聖約および教会歴史 家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド』を使うことができます。家庭学習用の学習ガイドは,この手引きに述べられているレッスンの内容と一致しています。欠席が多い生徒には,学習ガイドの中からクラスで受けられなかった内容に相当する課題を行うよう割り当てることが可能です。割り当てはLDS.orgから印刷できるので,補習が必要な生徒のために手引き一冊を与える必要はありません。『教義と聖約および教会歴史 家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド』に関する情報は,この手引きの序文の「家庭学習セミナリープログラム」の項に詳しく述べられています。

教え方のヒント

この手引きのページの左右の余白には,「教え方のヒント」が記載されています。そこには,あなたと生徒が教義と聖約および教会歴史を研究する際に「福音を教え学ぶときの基本」をどのように応用できるかが説明されています。また,様々な教授法,技術,採り上げ方の効果的な活用法に関する提案も記されています。ここに挙げられている原則が分かるようになったら,教える際に絶えずそれを実行し応用する方法を探すようにしてください。

家庭学習クラスのレッスン用資料を活用する

家庭学習レッスンの要約

この要約は,その週に生徒が生徒用学習ガイドを使って研究した聖句の背景ならびに教義と原則について,あなたが精通するのに役立ちます。

はじめに(レッスンの紹介)

「はじめに(レッスンの紹介)」は,あなたがレッスンで聖句ブロックのどの部分を強調したらよいかを知るのに役立ちます。

レッスン内容

レッスン内容には,あなたが研究し,教えるための指針が提供されています。これには,質問,活動,引用文,図,表などを使った教え方のアイデアが提案されています。

節のまとまり(セグメント)と背景の要約

聖句ブロックは,背景や内容が変わる場所に合わせて「節のまとまり(セグメント)」に分けられます。節のまとまり(セグメント)の表示には,それらの節のまとまりに記されている出来事や教えの簡単な要約が伴います。

教義と原則

聖文の研究から自然に引き出される教義や原則が太字で表示されているので,あなたはそれらを容易に見つけ,生徒との話し合いの中で強調することができます。

次の単元の紹介

各レッスンの最後の段落には,次の単元に関する簡潔な説明が提供されています。生徒がこれから1週間の聖文研究を楽しみにする助けとして,各レッスンの最後にこの段落を紹介します。

家庭学習セミナリープログラム

距離やその他の要因(障がいなど)のために生徒がデイリークラスに出席できない場所においては,地元の神権指導者とS&I代表者の指示の下で家庭学習セミナリークラスを組織することができます。早朝やリリーストタイムとして(週日の)デイリークラスが行われている場合は,一般的に家庭学習セミナリークラスは行われません。

家庭学習プログラムでは,生徒は個人レッスンの課題を行うことによって,週日のクラスに出席しなくても,セミナリーの単位の取得が認められます。これらのレッスンの課題は『教義と聖約および教会歴史 家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド』という別の手引きに収録されています。週に1回,生徒はセミナリー教師とともに集まり,課題を提出し,教室でのレッスンに参加します。生徒用学習ガイドと週1回の教室でのレッスンの詳細は下記のとおりです。

家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド

『教義と聖約および教会歴史 家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド』は,家庭学習の生徒が,週日のクラスに出席している生徒と同じように教義と聖約および教会歴史を研究する経験を得られるようにすることを意図して作られています。したがって,生徒用学習ガイドの進度と強調される教義と原則は,この手引きの資料と一致しています。生徒用学習ガイドには,マスター聖句に関する指示も含まれています。マスター聖句は,聖文に出てくるとおりの文脈の中で取り上げられ,その聖句が含まれているレッスンの中でしばしば筆記課題が与えられます。

家庭学習セミナリーの生徒は,毎週,生徒用学習ガイドから4つのレッスンを終了し,セミナリー教師が行う週1回のレッスンに参加しなければなりません。生徒は学習ガイドからの番号が付された課題を,聖典学習帳を使って完成します。聖典学習帳は2冊持っておき,1冊を教師に提出している間,もう1冊を使って研究を続けられるようにしなければなりません。毎週クラスで教師に会うときに,生徒は家庭学習クラスの教師に聖典学習帳を1冊提出し,前回提出していた別の1冊を次週のレッスンで使うために教師から返してもらいます。(例えば,生徒はある週の間に学習帳1を使って課題を行い,その学習帳をクラスに持って行き,教師に提出します。次の週の間に,生徒は学習帳2を使って課題を行います。生徒が学習帳2を提出すると,教師は学習帳1を生徒に返します。その後,生徒は学習帳1を使って次の週の課題を行います。)

セミナリーの生徒は皆,毎日聖文を研究し,そのコースの聖典を読み終えるように奨励されています。さらに,家庭学習の生徒は,各単元にある週ごとの4つの家庭学習レッスンそれぞれを毎日30分から40分かけて学び,また週1回の家庭学習レッスンに出席する必要があることを理解しておかなければなりません。

週1回の家庭学習クラスのレッスン

『教義と聖約および教会歴史 家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド』の各単元は,教師用手引きの中にある5つのデイリー教師用レッスンと対応しています。この手引きでは,5つのデイリーレッスンごとにそれに続けて週1回の家庭学習クラスのレッスンが掲載されています。家庭学習クラスのレッスンは,生徒がその週の間に生徒用学習ガイドのレッスンを終了して学んだ教義と原則を復習し,理解を深め,応用する助けとなります。これらのレッスンでは,生徒用学習ガイドに述べられていない真理を取り上げることもできます。(レッスンのスケジュールを計画する助けとして,この手引きの最後の付録にある家庭学習クラスの教師のための学習進度ガイドを参照してください。)

家庭学習クラスの教師として,あなたは生徒が家庭で研究している事柄を十分に理解しておき,生徒とともに集まるときに,質問に答え,また有意義な話し合いを持てるようにしておかなければなりません。レッスン時に参照できるように,週1回のクラスには各自の聖典と聖典学習帳,生徒用学習ガイドを持参するよう生徒たちに伝えておきます。あなたが教える生徒の必要に応じて,また聖霊の導きに応じて,レッスンを工夫してください。レッスンを準備し,教えるときに,この手引きにあるデイリークラスの教師用レッスンを参考にすることもできます。デイリークラスで使用される教え方のヒントと教授法を学んでおくと,週1回のレッスンの教え方を向上させる助けとなります。生徒が特別に必要としていることを考慮してください。例えば,文章を書くことが難しい生徒がいる場合,録音機器の使用を認めたり,その生徒の答えを書く手伝いができる家族や友人に,その生徒の考えを書き留めてもらいます。

週1回のレッスンの最後に,毎回,生徒の聖典学習帳を集め,研究を継続するように生徒を励まします。上の「家庭学習セミナリー生徒用学習ガイド」の項で説明されているように,次の週の課題を行えるように生徒に聖典学習帳を渡します。(ステークで召されたセミナリー教師は,神権指導者と親の指示の下で,家庭学習セミナリーに登録したセミナリー生徒と電子機器を使って通信をすることができます。)

生徒たちの聖典学習帳の課題を読むときは,短いメモを書き入れたり,次に会ったときに感想を伝えたりして,定期的に生徒の努力を評価します。また,励ましと有意義なフィードバックを提供するための他の方法を検討してもよいでしょう。これは,あなたが生徒の努力に関心を持っているということを生徒たちが理解する助けとなり,彼らが真剣に答えを書く動機づけにも役立ちます。

重要な聖句に精通するための取り組みの大半は,生徒が家庭学習レッスンを修了していく中で行われます。家庭学習の教師は,単元のその週の聖文研究の中で出てきたマスター聖句を暗唱や復習するように勧めることによって,生徒が家庭学習をするために払った努力をフォローアップすることができます。

その他の参考資料

ジョセフ・スミス文書プロジェクト

この手引きの歴史的情報の大半は,History of the Church(『教会歴史』)とジョセフ・スミス文書プロジェクトから取られました。特に参考にしたのは,末日聖徒イエス・キリスト教会の教会歴史部の印刷部門である教会歴史家出版社によって発行されたThe Joseph Smith Papers(ジョセフ・スミス文書)シリーズの第1巻と第2巻です。ジョセフ・スミス文書プロジェクトのデジタル画像を見たり,原文の原稿を読むことを希望する方はこちらにアクセスしてください。josephsmithpapers.org

メモおよび日記ツール

セミナリー教師用手引きや生徒用学習ガイドは,LDS.orgや携帯機器の福音ライブラリーから利用することができます。教師と生徒は,レッスンの準備や聖典を学習する際に,オンライン版のテキストに印をつけたりメモを書いたりするために,オンラインや携帯のメモおよび日記ツールを使うことができます。教師用手引きや生徒用学習ガイドはLDS.orgで,その他の形式(PDFePubmobiKindle〕など〕でダウンロードすることができます

その他の項目

以下の参考資料は,オンラインや,スーパーバイザー,教会の地元の教会配送センター,教会のオンラインストア(store.lds.org)を通じて入手することができます: