セミナリー
家庭学習レッスン:教義と聖約84-87章(単元18)


家庭学習レッスン

教義と聖約84-87章(単元18)

家庭学習を行う生徒を教えるための準備資料

毎日の家庭学習レッスンの要約

以下は,生徒が教義と聖約84-87章(単元18)を研究して学んだ出来事や教義,原則についての要約であり,レッスンの一部として教えるよう意図されたものではありません。実際に教師が教えるレッスンは,これらの教義や原則の一部に的を絞ったものにします。生徒の必要に合わせてレッスンを行えるよう,聖霊の促しに従うべきです。

第1日(教義と聖約84:1-42

生徒たちは,新エルサレムに築かれることになっている神殿に関する啓示について学び,またモーセがその民を神の御前に入るのに備えさせるために力を尽くしたことについて読みました。生徒たちは以下の原則を学びました:神のようになり神の御前に住むには,メルキゼデク神権の儀式を受けなければならない。神権を受けた者が自分の召しを尊んで大いなるものとするならば,神は彼らを聖め,御自分の持つすべてを与えてくださる。

第2日(教義と聖約84:43-120

このレッスンで,生徒たちは,神の御前に戻るうえで助けとなる二つの原則を学びました:神の言葉を熱心に心に留めるなら,わたしたちはキリストの御霊を通して光を受ける。イエス・キリストの御霊の声を聴くなら,わたしたちは御父のもとに戻る。生徒たちはまた,神の御言葉を軽々しく扱うなら思いが暗くなり,罪に定められることについても学びました。このレッスンでは,聖文を忠実に研究し,学んだことに従って生活するように繰り返し強調されました。さらに生徒たちは,福音を全世界にもたらす助けをするうえで,すべての末日聖徒は自分の役割を果たす責任があることも学びました。

第3日(教義と聖約85-86章

このレッスンで生徒たちは,教会記録の大切さについて考えました。生徒たちは,もし神の律法に従って生活するなら,自分の名前が忠実な会員として教会の記録に記されることを学びました。生徒たちはまた,小麦と毒麦のたとえについての理解をさらに深め,主は終わりの日に義人を集め,その後再臨の時に悪人を滅ぼされることを知りました。そのほかにも生徒たちは,他の人が福音の祝福を受けられるように助けることによって,人に救いをもたらすことができることを学びました。

第4日(教義と聖約87章

生徒たちは,預言者ジョセフ・スミスが末日に起こる戦争について述べた預言を研究し,主はその預言者を通して将来を明らかにすることがおできになることを学びました。また,預言者ジョセフ・スミスを通じて与えられた主の言葉がこれまでに成就してきたこと,またそれらがどのように成就したかについても学びました。生徒たちは,聖なる場所に立ち,動かされないようにすることの大切さについても思い巡らしました。

はじめに

このレッスンは,生徒が神権の教義についてさらによく理解し,説明するのに役立ちます。このレッスンはまた,生徒たちに,今週学んだこと,すなわち神の手に使われる者としてこれまで以上にふさわしく行動し,神権を尊んで大いなるものとするにはどうすればよいかについて分かち合う機会を提供します。

教えるための提案

注:このレッスンを準備する際に,神権の権能の系譜をクラスに持って来るように生徒に勧めます(家族のだれか,あるいは彼ら自身の)。会員個人のメルキゼデク神権の系譜は,電子メールの件名にPLAと明記して,lineofauthority@ldschurch.orgに要請することで,教会の会員統計記録から入手できます。自動返信で,記入後に返送するための書式が送られてきます。

教義と聖約84章

主はモーセの神権の系統を確認される

生徒が今週学んだ幾つかの用語を復習できるように,二人一組に分けます。各組のどちらか一人の生徒に,ホワイトボードが見えないように視線をそらせてもらいます。これからホワイトボードに,福音の基本的な教義に関する重要な言葉を書くことを説明します。ホワイトボードを見ている生徒はそれぞれのパートナーに,書かれた言葉について小さな声で説明し,パートナーはその言葉を当てます。その後,生徒たちは役割を交代します。教師がホワイトボードに新しい言葉を書き,この活動を続けます。

この活動の最初に,「神権」という言葉をホワイトボードに書きます。生徒たちがこの言葉を言い当てた後,次のような言葉を使って活動を続けます:「儀式」「アロン神権」「聖約」「メルキゼデク神権」「救いの儀式」(もし助けになると感じるなら,鍵となる言葉を確認した後で,時間を取りそれぞれの定義についてクラスで短く復習してもよいでしょう。それらの言葉の短い定義は,家庭学習を行うセミナリーの生徒のための学習ガイドの単元18:第1日にある言葉合わせゲームで入手できます。さらに詳しい説明は,この手引きの最後にある付録の基本的教義の項目「神権と神権の鍵」または「儀式と聖約」を参照。)活動が終わったら,次の質問をします:

  • どの福音の儀式が救いの儀式ですか。(生徒が答えている間に,次の儀式をホワイトボードに書きます:バプテスマ,確認,メルキゼデク神権の授与(男性のため),神殿のエンダウメント神殿の結び固め

モーセは神権の救いの儀式を通して,人々が神に近づけるように助けたいと願っていたことを,教義と聖約84章が教えていると説明します。生徒に,教義と聖約84:6-17に目を通すように言い,モーセの神権の権能は神から神権を受けたアダムに至るまでどのようにたどれるかを見つけてもらいます。

  • この聖句から,神権についてどのようなことが分かりますか。(生徒は様々な原則を見つけるかもしれませんが,必ず次の真理を強調してください:神権は神から与えられ,権能を持つ人の按手によって授けられる。

レッスンのこの時点で,生徒に,持ってきた神権の系譜を読み上げるか,ホワイトボードに書いてもらいます。神権の権能がどのように一人の神権者から別の人に授けられたのか,また今日それがイエス・キリストから神権者に授けられたものであることを神権の系譜が示しています。それを生徒が理解できるように助けてください。

  • 神権者は神権の権能を神までさかのぼることができますが,それがなぜ大切だと思いますか。(ヘブル5:4参照)

  • どのような経験によって,神権についての証が強められましたか。

数人の生徒に,交代で教義と聖約84:33-44にある神権の誓詞と聖約について読んでもらいます。

  • 神権を受けて,自分の召しを尊んで大いなるものとする人に,主はどのような約束を与えておられますか。(生徒は次の原則を見つけるでしょう:神権を受ける人が自分の召しを尊んで大いなるものとするならば,神は彼らを聖め,御自分がお持ちのすべてを与えてくださる。

  • アロン神権者はどのようにして神権の召しを尊んで大いなるものとすることができるでしょうか。

  • これまであなたはどのようなときに,神権者がその召しを尊んで大いなるものとしてくれたおかげで祝福を受けましたか。

生徒が今週の学習を通して得たことを分かち合えるように,以下の質問を幾つかするとよいでしょう。(注:レッスンのこの部分を準備する際に,家庭学習を行うセミナリー生徒のための学習ガイドの,この単元の第2日を復習するとよいでしょう。)

  • 神の言葉に熱心に心を留めることの大切さについて,何を学びましたか。(教義と聖約84:43-45,54-58参照)

  • 神の言葉を誠実に研究し,応用することで,あなたの生活にどのような違いが生まれましたか。

  • 地上の人々に対して,わたしたちにはどのような責任がありますか。(教義と聖約84:61-62,85-88参照)

  • 福音を全世界にもたらす義務を果たすためにどのように助けられますか。

教義と聖約87章

ジョセフ・スミス,すべての国民にふりかかる戦争について預言する

生徒に,教義と聖約87章に収められた預言について学んだことを要約するように言います。

  • この啓示を学ぶことで,主は主の預言者を通して将来の出来事を明らかにすることがおできになるという信仰がどのように強められましたか。

  • 教義と聖約87章によって,ジョセフ・スミスが真の預言者であるという証がどのように強められますか。

教義と聖約87章にある預言はすべてこれまでに成就したか,あるいは今後成就するということを確認してください。生徒に,教義と聖約87:8を読んで,終わりの日に地上で起こるであろう戦争や災害に備えるために,主は何をするように命じておられるかを学ぶように言います。

  • 主はわたしたちに何を行うように命じておられるでしょうか。(生徒が次の原則を見つけるように助けます:主が来られるまで,わたしたちは聖なる場所に立ち,動かされないようにしなければならない。

  • わたしたちに平安と守りを与えてくれる聖なる場所には,どのような所があるでしょうか。

  • これらの聖なる場所の一つに立つことで,どのように平安や守りの祝福を感じてきたでしょうか。

レッスンのまとめとして,これまで話し合った真理について証をします。

次の単元(教義と聖約88-89章

教義と聖約88-89章を学ぶ準備として,次の問いについて生徒に考えてもらいます:「これまで孤独を感じたり,天の御父があなたの状況や必要に気づいておられないのではないかと不安になったりしたことがありますか。」教義と聖約88章を学びながら,そのような気持ちに対する主の答えを見つけてください。終わりの時に,「陰謀を企てる人々の心の中に今あ〔る〕……悪ともくろみ」(教義と聖約89:4)とはどのようなものですか。教義と聖約89章を学びながら,そうした悪ともくろみから守られるために主が与えてくださった勧告を見つけてください。